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「京子さんって、とてもチャーミングな方ですね。 未緒の役作りは難しかったんじゃないですか?」
「あ、りがとうございます。 最初とっても悩んだんですけど、未緒の本質をつかんでからは、ぜひとも未緒を演じたいって思いました。」
「ヒロインである美月をいじめる役どころとあって、バッシングもあったと伺いましたが?」
「はい! すごくうれしかったです。」
「え? バッシングですよね?」
「こんなこと言うと生意気だってわかってるんですけど。 それだけ未緒として観ていただけてるって事だとおもって。 すごく演技の励みになりました。」
「そういう風に考えられるって、本当に役者さんってすごいんですね。」
「いえ、私なんてまだまだです。」
キョーコが否定すると、すかさず蓮が口をはさむ。
「ね? 褒められることは信じられないみたいなんですよ、とても自分に厳しくて・・・。 もっと自信を持っていいんだよ。」
「ありがとうございます。」
キョーコは、やっと素直に微笑んだ。




「いじめ役と言えば、京子さんは次のドラマでもいじめ役なんですよね?」
「はい。 いじめっ子のリーダーです。」
「ちょっと拝見したんですが、未緒とは全く違うタイプの女の子ですね。 しかも大人っぽくてかっこいい女子高生なんですよね。」
キョーコは恥ずかしそうに、肯定する。
「はい。 カリスマ女子高生を目指してみたのですが、そういう感じに見えたら嬉しいです。」
「見えます見えます。 同じ学校にいたらちょっとあこがれちゃうかも。」
「えー。 かなりあくどい事してる子なんで、お友達にならない方がいいですよ?」
「いじめられちゃいますかね?」
「どうでしょう?」
キョーコは一瞬ナツの顔になって、微笑む。
「わあ。 やっぱりかっこいいです。」
「ありがとうございます。」