絵画療法

絵画療法は、患者に絵を描いて自己表現をしてもらい、この作品イメージをもとにして行う精神療法で、芸術療法の中でも歴史が古く、医学的にも評価が高まっているといわれます。ある課題で絵を描いてもらって、そこから性格や願望などを推理する(心理テスト)も、この一連のものといえます。

絵画療法にはいくつかの方法があります。
もっとも一般的なものは自由画です。思いついたイメージをそのまま絵にしてもうらうものです。
このほかには、家族画、人物画、樹木画、実際に見た夢の絵、家の見取り図など、ある課題を与えて描いてもらうものや、何もテーマを出さないで自由に描いてもらう方法、家や木、川、道などを提示して描いてもらう方法もあります。

絵画療法のすぐれた特徴としては
1)言葉や文章とちがって誰にでも比較的に容易に表現できます。
2)作品として保存できるので記録としてレビューできるます。
3)複数の作品を保存すれば症状の履歴が確認できます。
4)作品を挟んで患者と医師(治療者)が話し合うことができます。



絵で心の中を表現する絵画療法は、日常生活のなかでも気軽に行うことができます。

医学的に作品を判断し、治療に役立てるというよりも、芸術的な活動で心にうっ積したものを発散させたり、モチーフの選び方や描き方によって表れる自分の心を客観的にとらえることなどが可能となります。描く対象や手法などについての決まりは一切ありません。


絵を描くのは苦手という人は、、コラージュを行なうと良いと思います。
これは、写真や絵などを切りとって、それを自由に配置していく技法です。
貼りつけるものは、紙類だけに限らず、ボタン、石ころ、木の実といった身の回りのもの。
コラージュでも絵画同様、心を表現することは十分に可能です。

作品ができあがったら客観的に分析すると、自分の心のありようをつかむことができます。


☆本格的にアート制作をすることも、落書きのようなラフスケッチでも
どんなものでもクライアントが描いていただければ、次に進むことができます。
(言葉だけでも可能です。)
☆制作したものの上手い下手についての判断をすることでは、ありません。
自分が感じたままに制作してくださいね。