私はウサギに言った。
「私はウサギ」
ウサギはこたえた。
「ちがう、ちがう、あなたは誰?」
私はウサギに再び言った。
「いや、ちがわないよ。私はウサギだ」
ウサギはこたえた。
「そのこたえではダメよ。私はあなたを知ることが出来ないわ。」
ウサギはこたえた。
「やっぱり違わないよ。私はウサギだ。
君がよく知るウサギだよ。」
「私はあなたを知らないわ。あなたの名前を教えて欲しいのよ。」
「なまえ?それは私に必要かい?私はウサギなのに」
「あなたのなまえはウサギなの?」
私が問うとウサギはこたえた。
「私はウサギ、君がよく知るウサギ。なまえのないウサギ、でも君は私をしっている。たとえ私がウサギでなくても。君は私を知っている」
ウサギだけど、なまえがウサギではない。
そしてウサギではないかもしれないウサギ。
だけど、私は知っている。
このウサギを知っている。
さて、あなたと私の関係は?
「あなたは私の何?私はあなたの何?」
