艶が~るの二次創作です。イメージを壊される方もいますので、そう思われる方は回れ右です。

主人公は「千妃路」といいます。

今回は俊太郎さんの鏡ENDの世界です。




~空へ~


もう、何日こうしているのかもわからへん

とうに、手の骨も足の骨も折れている。

動けば痛みで、どっと汗が出る。



千妃路はどないしてはるやろう?

泣いてはいないか?あん娘は心の優しい子やさかい。

きっと、心を痛めて、泣いてはるとちがうやろか?



そんな時、坂本はんに伴われて千妃路がやってきた。

「・・・・俊太郎さま・・・・」

泣いてはる?泣かんでおくれやす。

冗談を言って安心させる。

それに合わせるように、坂本はんが笑い声をあげる。きっと、わてのことを気遣っての計らい。



「こない時のために、日頃から伝えていた。・・・・・恥も見栄も捨てて、何べんも伝えた」

「千妃路はよう知ってるはずや」

そうや千妃路には伝わっているはずや。

そうこうなることを予想して、千妃路にささやいてきた愛の言葉。

言葉に嘘はない。こないおっさんの言葉をいつも嬉しそうに聞いていた千妃路。



「・・・・知っています。俊太郎さま・・・・」

わての気持ちは全部持っていけ。

「・・・・あんさんはもうわての嫁はんや」

この身が滅びようと、わては千妃路の傍にいる。





最後の時がきた。

そこにはなぜか、千妃路の姿があった。

(天は最後にわてに天女を遣わせたのか?)

「愛しておった」

最後にそう千妃路に気持ちを伝えた。

思い残すことはない。



結城はんに連れ出された千妃路。

「・・・・・さいならや」

刀が振り下ろされた。



わては魂は千妃路のもとへ行けやろうか?

悲しませてしもたからな・・・・。

神さんにようお願いせんとな・・・。

千妃路とともに、ずっと一緒に。

傍におれるように・・・・。



おしまい




暗いお話でごめんなさい。

気持ちが上がってこないのよ・・・・。

今度は楽しい話を目指しますね。