1
憂鬱な雨が街を ため息色に変える
土曜の 午前零時
フロントガラス越しに 数えた窓の灯り
雫が 消してく
見上げた瞳のなか 飛び込む景色さえも
刹那に 時揺らすわ
かすかな幻想鏡 痛みが叫ぶ声は
誰も 気づかない
モノローグの蔓延(ハビコ)る つれないこの摩天楼
真夜中こだまするわ そっと儚く
恋するたびに臆病で 逃げ出してしまうけども
あなた愛するこの秘め事は きっと隠せないわ
2
センター斜線走る 真っ赤なクルマの影
ビル街 照らすランプ
いくつも夜を越えて 憶えた悲しみたち
傷だけ 増えてた
信じた愛の波に 溺れる魚みたい
手探りばかり巧く なって行くのか
薄墨色のこの街に 聴こえ出す啜(スス)り泣きは
あなたの背中じっと見つめる 愛しい苦しみね
モノローグの蔓延(ハビコ)る つれないこの摩天楼
真夜中こだまするわ そっと儚く
恋するたびに臆病で 逃げ出してしまうけども
あなた愛するこの秘め事は きっと隠せないわ