能生でのイネの干し方 | 世界のブナの森

能生でのイネの干し方

9段の見事な稲架の棚。

上の写真では縦の柱は払下げ電柱、斜めの柱はスギだったが、この場合は縦にも斜めの柱にもクリが使われていた。いつから使われているか分からないほどの風格のある柱だった。

縦の柱にハンノキが使われた例。おそらくはこれが、この地域では最も通常的な慣習だったのだろう。横にはタケを2本ずつ組み合わせられていた。トネリコが使われるのは上越まで、その西側ではハンノキのみ、というのは新鮮な発見だった。

西向きの高台に堂々と屏風のように広がっていた稲架の棚。ここでもハンノキが使われていた。


稲架の棚の下に、間もなくヒガンバナが咲き続く。「あと2,3日してから来てみれば」と声をかけていただいた。快晴の今日に、こうした場面でしっかり撮影したかったが、いつも時間に追われた調査の合間に大急ぎで撮ることしかできていない。

 

 

この棚にも、週末のうちに見事に稲が架けられていった。ここでは「はざ」と呼んでいたが、同じ谷のわずか5㎞下流では「はさ」だった。栃尾や新潟平野と違って梯子を使わず、棚に乗った人に下から投げてゆく。

9月22-23日、糸魚川市能生