~第27回 JAPAN X BOWL(社会人王座決定戦)~ 感想! | アメフト交差点

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明日で2013年も終わってしまいますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
今日は遅くなりましたが、Xボウルの感想を書きたいと思います!
あんまり細かく書いてたらいくらでも書けちゃうんで(笑)、ざっくりとした感想でいきたいと考えております。
今週金曜(1/3)に控えたライスボウルのための予習にもどうぞですww

では、16(月)に行われた
オービックシーガルズ vs 富士通フロンティアーズの感想!

…とその前に、放送予定と試合のレポートなどの関連URLをご紹介しておきます(´ω`*)

≪再放送予定≫
【スカイ・A sports+(CS放送)】
1/2(木) 21:00~24:00
1/30(木) 21:00~24:00

※2日の放送=ライスボウルのための予習!
同日18時~甲子園ボウル(関学vs日大)の放送もあるのでそちらもあわせてご覧くださいm(__)m

≪試合レポートなど関連URL≫
社会人Xリーグ公式HPより 試合のスタッツ(成績)
http://www.xleague.com/result/result.php?url_id=I161

ライスボウル公式HPより 試合レポート←見易くてオススメ!
「オービックがジャパンXボウル史上初の4連覇、第67回ライスボウルへ」
http://americanfootball.jp/ricebowl/news/japanxbowl_2013

オービックシーガルズ作成・試合ハイライト動画
「アメフト◆2013オービックシーガルズJXBvs富士通」 
http://www.youtube.com/watch?v=dzD4nEIuMfA @youtubeさんから




≪感想スタート!≫
↑でご紹介したオービック作成のハイライト動画で確認などして頂けるとより分かりやすい部分もあるかと思います!

富士通が最初のプレーでいきなりパス→ダウン更新というのは僕の中では意外でした。
その後はラン回数も増えたのでじっくりじっくり行くのかなと思いきや3rdダウンでは少し時間のかかるようなパスの選択をした、というのも意外でした。
このあたり富士通の「絶対前半から点数とっていくんだ!」という気迫のあらわれだったと思いますね。
最初の攻撃シリーズだけでなく前半から積極的なプレーが続きました。
しかしその最初の攻撃シリーズの最後に、エースQB(クォーターバック)#12平本選手DL(ディフェンスライン)#23バイロン・ビューティー・ジュニア =BJ 選手に強烈なサックを食らって負傷。[ハイライト動画0:27からのプレー]
結局あれが最後まで尾を引くことになってしまったような気がしますね~。
もちろん精神的にもキツいヒットでしたでしょうし…
見ているだけでも痛かった(>_<)
それについては『週刊TURNOVER』のコラムで小座野さんも取り上げてらっしゃるので、リンクを紹介しておきます。
この1プレーについての解説も載っていますので、そちらもご確認ください。

→鮮やかな「先制パンチ」で4連覇 序盤で勝負決めた王者オービック
http://www.47news.jp/sports/turnover/column/kozano/138338.html

平本選手の負傷により、もともとのゲームプランがくるってしまったということがありますね。
いや、正確に言うとこの後も「ゲームプラン通り」にやろうとはしたんだけど思い通りに事が運ばなくなったんだと思います。
富士通のQB陣には#18出原選手#19吉田選手といい選手がいますけれども、この試合に関しては特に平本選手がやりやすいようなミドル~ロングのパスにちょいちょいランを絡めて前半から得点していこう、というプランがあったと思うんです。
相手のオービックの攻撃がものすごく破壊力があるので、前半からどんどん点をとらないと勝てないという判断ですね。
これはオービック攻撃に対するリスペクトでもありますね。

しかし
平本選手が負傷、藤田HC(ヘッドコーチ)をはじめとする富士通のコーチ陣には「前半から点をとらなきゃいけない」という意識が強くありますので、QBが#18出原選手に交代した後もプランを変えず、ミドル~ロングへのパスを狙います。
がしかし、このミドル~ロングへのパスというのは、決まれば一気に長いヤードを獲得することができるんですが逆に言うと投げるまで時間がかかるということです。
そういうことも合わさってですね、出原選手がパスを投げる前に強烈なプレッシャーがかかり、そのせいでファンブル(ボールを落としてしまうこと)してしまったり[動画0:43から]、まだリズムが出ていない中でのパス試投でパスが乱れて#25砂川選手にINT(インターセプト)されてしまったり[動画1:32]と、相手にどんどんチャンスを与えてしまいます。

こういう風に「点数を取らなければ」という意識が裏目裏目に出てしまったのがこの試合だったと思いますね。
フットボールでは「たら・れば」を考えるのも楽しみの一つなので(笑)、仮定の話をさせて頂きたいのですが
平本選手が負傷した段階で少しゲームプランを変えて、じっくりじっくりオプションでのランプレーやスクリーン系のパスをメインに使うことにして、進めなかったらパントで陣地回復、というのを続ければよかったかなと思います。
実際富士通の守備は富士通陣ゴール前からの相手攻撃をINTして攻撃権を奪い返したり、7点とられそうなところを3点でおさえたり、かなり強固な面も多く見られました。
前半もう少しディフェンスを信じて、時計を回しながらじわじわとやっていったほうが良かったのかな、とも思います。
そして後半勝負という雰囲気でいったほうがよかったのかなと。
最近の富士通は「後半に強い」ということもあるので、余計に後半勝負の組み立てでよかったんじゃないかなと思っちゃうんですよね~
富士通にもそれだけのフットボールをする力がありますからね。

まぁ攻め方とか好き嫌いの問題ですし、あくまで「たら・れば」なんですけどねwww
現場の方々のほうが圧倒的に勝てるプラン作りはうまいでしょうしね。

ただですね、やはり攻めた結果失敗して相手に大幅にリードを奪われたことで富士通サイドの采配にも焦りが見えたことは確かですね。

後半[動画6:37から]富士通のこの試合初のTDの後、2点を狙いに行きました。
ここは1点狙いのキックで14点差にして、この後2つTDとって同点&延長狙いでいけばいいじゃないかというのが普通の判断ですね。
しかし富士通サイドがここで2点をとれば13点差、普通にいけば2TDとれば逆転勝利ということにもできたわけで、もし逆転できていれば「名采配」ということになっていたと思われますのでここは僕はあまり否定できないと思うんです。
ただ一連の流れでみると「焦り」ゆえに冷静な判断ができていないんじゃないか?という見方もできるので批判もあってしかりだなとは思います。
まぁでも2点狙い失敗で15点差になりましたけども、2ポゼッション差(2回の攻撃権で追いつける)なのには違いないですからそこまで酷評すべき采配ではないような気もします。

それよりも僕が気になったのは第4Q終盤4分20秒、パスを通して1stダウンを奪ってゴール前に迫ったときですね、すぐにプレーをするでもなくすぐにタイムアウトを使うでもなく3分53秒まで無駄に27秒時計を流してしまったのがいただけないんですよね。
あの場面ではまだ15点差でしたので1つTDをとった後まだ最低でも1回、2点コンバージョンを外してまだ点が追い付かないという場合も考慮してできれば2回攻撃権を得たいところなんですよね。
なのに27秒も時間を無駄にしてしまったのは、やはり「焦り」のあらわれだったのかなと思います。
メンバー交代がうまくいってなかったような雰囲気でしたのでそれでしたらその段階ですぐにタイムアウトをとってしまったほうが良かったですね。
まぁもし富士通の考え方が「TD取った後オンサイドキックを自分たちで確保、相手にできるだけ時間を残さず同点に追いつく」という計算のもとだったならばあの27秒浪費も理解できるのですが、さすがにオンサイドキックが決まる前提のプランというのはムリがありますからね。
日本のアメフト界でも有数の名コーチである藤田HCをしてこういった場面では判断が難しくなるということで、フットボールの奥深さと現場のコーチたちの大変さを再認識した次第です。


対するオービックですけども、例年「攻撃ヤベェつええwww」っていうイメージが強いんですが、今年は「守備がヤベェこええwww」っていうイメージも強いです(笑)
BJ選手ケビン・ジャクソン =KJ 選手は相変わらずフルスロットルで攻撃側からしてみると怪物級の恐ろしさですねww
お2人ともプレーが終わるとほんと優しくて可愛げのある方々なのですが、そのギャップがまたえげつないものがあります(笑)

後半はかなり追いつかれてきましたが、2点コンバージョンを止めたり要所でしめてきましたし、「タッチダウンさえ取られなければいい、時間を使わせればいい」の考えのもとだとある程度進まれて点とられるまでは仕方ないですからね。
最後の猛攻に関しては富士通の後半の強さ」を褒めるしかないでしょうし。
そういった意味で考えると、オービックの「前半から攻める守備」は最高の出来だったと言っていいでしょうね!

攻撃陣もラン・パスをうまく絡めて個人能力の高い選手たちを活かせるプレーがいっぱいあったと思います。
プレー選択にも多彩な選択肢・引き出しがあるのがオービックの攻撃の面白いところですねー

[動画2:40]からのプレーではQB#6→RB#20(ランニングバック)への後ろパス、まだ前パスは投げていないので、オービックには前パスを投げる権利がまだあります。
そして、後ろパスを受け取ったRB#20が前パスを投げて、それをTE(タイトエンド)#89が奪ってTD(タッチダウン)。
ゴール前でのこういったトリックプレーを持っているのがただでさえ得点力のある攻撃がさらに活きてくる要因ですよねー。
攻撃のコーチ陣、それを遂行できる選手たち、素晴らしいです。

ただ一つ疑問なのは、QB#6菅原選手がピンポイントのパスを投げれるくらい調子が良かったのにあえて何回か#15龍村選手に変える必要があったのか?というのは思いました。
龍村選手も今年は多くの試合で先発しましたし、どちらも素晴らしいQBではあると思うのですが菅原選手調子良かったですからね、1プレーアクセントをつけるために交代するならともかくしばらく交代し続けるのはどうかな~と思いました。
まぁこれも「たら・れば」の話なんですけれどねwww
でも龍村選手を投入しているのもきっと何か意図があってやってるわけで。
そういうトコも気になるとこですね~
ほんといろいろ考えれるトコがあって面白いなぁ(笑)

後半にオービックは、4thダウンの場面・WR#18木下選手がパントのフォーメーションでP(パンター)の位置に入るフェイクプレーも見せました。[動画6:05]
大橋HCが「後半も攻めていく」というような話をなさってましたが、あのシーンなんかまさに攻めてる感じでしたね。
木下が入ったことに富士通は気付かないだろう、気付いたとしても対応できないだろう」とオービックサイドは考えたのであそこであのプレーを入れたんだと思います。
がしかし、富士通はああいうプレーもしっかりと対応できるように準備してましたねー、止められました。
裏をかいたつもりだったですがそこはケアされていたということで、ここでまた「たら・れば」になるんですが(笑)、木下選手が走るぞ!と見せかけて木下選手からのパスなんかをやってみると裏の裏がかけて1stダウンが更新できたかもしれないですね。
まぁそんな単純な話じゃないんですがwww
そういう考え方もあるなと!


いやぁしかしいいゲームでした。
ゲームプランやその瞬間瞬間での判断、考え方も含めフットボールの醍醐味がつまってましたね。
あれだけオービックがリードしてたのに後半は富士通にモメンタム(勢い)が向いたのも、「フットボールは何が起こるかわからない」ということを感じさせてくれるものでした。

さてオービック

2014年1/3(金) @東京ドーム (14時キックオフ)

で3年連続
関西学院大学ファイターズと戦うことになりました。
オービックは相変わらず個々人の力、そしてそれを活かすゲームプラン、戦術というのがあって恐ろしいチームです。
それに対しオービックが個々人で力を出せないようにほんとに何通りものやり方で工夫をこらしてくる関西学院
2年連続オービック関学にリードを許す時間帯がある中、最後は逆転してのけてますが今年はどうなるでしょうか。

NHK-BS1での放送もある ので、是非ご覧く
ださい☆