六本木 武勇伝 其の壱
3時さんからのリクエストが
有りましたので、
「六本木 武勇伝 其の壱」
時はわての嫁がまだ3歳でした
35年も前のこと オッホッ~ホ~
時刻は草木も眠る うしみつどき
場所は天下の六本木
いま無き「スクエアービルの三階の
テクノディスコ「ギゼ」
ハイカラなディスコの店内で起きた
殺人未遂事件
その日は土曜日
大繁盛の店内はいっぱいのお客様
流行りのステップを楽しんだり
グラスを片手におなごはんに夢中やったり
そんな盛り上がった
店内に
どこから匂いを嗅ぎつけたのか
一匹のゴキブリが・・・指ないやんけ!!
「こら~その指・・・ネズミにでも
食いちぎられたんちゃうけ~」
(これはひとり言)
DJブースから SOS SOS
DJブースで一匹のゴキブリが
「あの曲かけぇ~ この曲かけぇ~」・・・リクエスト
わて「あの~申し訳ありませんが
DJブースからお出になって・・・・」
ゴキブリ君 「やかましい~」
そばにあったハサミを振り上げ
ゴキブリ君 「こら~刺すぞ~」
ハサミを振り上げ脅かすではありませんか
好きなんですな~こんなシィーン
ちょっとハラハラ
ちょっとドキドキ
たまりまへんのや
ちびりそうになるぐらい
好きなんです
ストレス発散
病気ですがな
わて「こらぁ~にぃ~ちゃん
刺せるんなら
ここ刺さんかい!」
このような場面になりますと
関西弁になりまんのや
左の首を指さして
ぐぅ~と
前に顔出しましたんや。
わて「刺すんなら
ここ刺さんかい!」
うっわぉ~
このゴキブリ脅かしてもあかんがな
ほんまに刺しよったやんけ
真っ白なティーシャツに
真っ赤な血が
わて「音 止めんかい~」
わての指示どうり音楽がとまりました。
わて「明かりつけんかい~!」
ダンスフロアーの照明が
開店前の明るさになりました
店内満員のお客様
突然の出来事に
ただただ
唖然としてはります・・・
わて「ここへ
椅子持ってこんかい~!!」
ダンスフロアーの真ん中に
ウエィタ~が慌てて 椅子を持ってきました。
わてはウエィターの持ってきた
椅子におもむろに座りまして
ゴキブリに向かって、
わて「ここへ座らんかい~ 」
ゴキブリ 「・・・・・・・・・・・・。」
わて「こら~!!
土下座して謝るか、
それとも
懲役行きたいんか!!
どっちやねん!?
はっきりしたれや。」
ゴキブリ「・・・・・・・・・・・・・」
わて「さっさと謝って
裏口から出ていきさらせ~!!!」
ゴキブリ「・・・・・・・・・・・・・」
わて「土下座して謝るのか
懲役覚悟するんか
どっちか選んだれや
どっちにするんじゃ~
警察呼ぶぞ~」
ゴキブリ 「・・・・・・・・・・・・・」
わて「はよ~帰れ
このボケ!!
二度と来るなよ!」
ゴキブリ「・・・・・・・・・・・・・」
気持ちよろしいやんけ~
店内の満員のお客さん
一斉に拍手・拍手・拍手ですわ
まるで
時代劇遠山の金さんの気持ちですわ(笑)
でも笑ろてる場合やおまへん
あとで病院行きましてん
先生いわく
あんたあと1センチで静脈やもで
ふた針も縫いましたんや
あのゴキブリ
場合によっては
殺人未遂で懲役3年は行きまっせ
ビックリでんがな
あくる日の営業前の事です
昨夜のゴキブリ君
兄貴格のゴキブリと
来ましたんや
またかいな~
「おとしまえ」付に
来たんかいな~
まいったな~・・
と思いきや
見舞いの果物持って来ましたんや
兄貴分のゴキブリ
「わしの若い衆が・・・・」
わて「あんたの顔たてて
若い衆の懲役だけは
助けたるけど
二度と事務所の若い衆、
含めてこの店来るなよ。」
この武勇伝 たちまち
六本木ゴキブリ社会に
伝達ゲーム
ゴキブリ君達
「あいつだけには手出すな
火傷するぞ~」 やて・・・・
まだまだ有ります、若気のいたり
次回にご期待下さいませ。