記念すべき最初のアルバムはこちらです。
Q:Are We Not Men? A:We Are Devo!(邦題・頽廃的美学論)(1978)/DEVO
ニューウェーブの代表格、DEVOの1stフルアルバムです。
THE ROLLING STONESの「サティスファクション」の変態カバーをはじめ、「Jocko Homo」「Space Junk」など奇曲・名曲揃い。なんとも不可思議な彼らの世界観が詰まった1枚です。
本当にベタどころから入りすぎたなーという感は否めないです。しかしニューウェーブといえばDEVOを連想する方も多いのではないでしょうか。
DEVOです。
DEVOです。
こちらは最近の写真。うーん、どうですか、このおそろいのツナギ。そして頭に被った
メンバーがみんな同じ格好をすることで個々の個性をあえて潰して、それでバンドの存在を記号化するというやり方はラモーンズと同じです。でもそれをファッションとは別の次元で、徹底してやってのけたのがDEVOです。DEVOのイメージっていうのは、ニューウェーブのアイコンそのものです。デヴィッド・ボウイも、イギー・ポップも、エルビス・コステロも、音楽とビジュアルの両面からDEVOに影響を受けました。
日本ではPOLYSICSがDEVOへのリスペクトをこめてツナギを着ているのは有名な話ですね。
1972年、オハイオ州の美術大学の仲間内で結成された実験音楽グループがDEVOの元になっています。
ボーカルのマーク・マザーズボウはオハイオのアクロンっていう工場地帯で育っています。マークは自分が生まれ育ったアクロンのことを「どこを見渡しても工場の煙突から煙が出ていて、家の近くからは工場の無機質な機械音がガチャガチャと聴こえていた。だから機械の音は自分にとって一番慣れ親しんだ身近な音なんだ。」と語っていました。
マークはシンセサイザーの使い方にも革命を与えた人です。例えばジョージハリスンはビートルズの曲にシンセサイザーを導入しましたけど、今まで生の楽器で弾いていたフレーズをそのままシンセサイザーに置き換えてましたよね。マークは、ああいうのアカンやろ、って思ったんです。シンセサイザーって本当はこんなに機械的で面白い音が出るんだぜ?普通の楽器みたいに使ってどうすんだよって思って、それでDEVOを始めたんです。しびれるなあ。
僕がすげーなーといつも思うのは、DEVOは最強のパンクバンドだったということです。DEVO=De-Evolution つまり、人間は退化した生き物だって言ってるんです。人間がどれだけ新しいテクノロジーやシステムを生み出しても、それは進化じゃなくて退化なんだと。時代はパンクの全盛期、どのバンドよりもパンクなメッセージを、この強烈なお揃いの格好で言ってのけて、そのパンク精神の元でシンセサイザーを鳴らしました。それはボウイもびびるはずです。そもそもボウイは自分よりおかしな格好した奴らなんて見たことなかったのでは(笑) <(Satisfactionのカバー)
ボウイはDEVOのことを大好きになっちゃったらしく、当初はこの1stアルバムはボウイがプロデュースするはずだったそうです。でも、色々とあってブライアン・イーノがプロデュースをすることになりました。
イーノはTELEVISIONをプロデュースしないで、DEVOをプロデュースしたんですね。ちょっと意外です。
僕はこの1stアルバムは、良くも悪くもイーノの色が濃く出ているアルバムだと思います。音やアレンジが洗練されてポップアルバムとして完成されている一方で、DEVOのパンクバンドとしての荒々しさ、生々しさっていうのがちょっと薄れてしまっている感も否めません。
だから個人的には、このフルアルバムの前に発売されたBeStiffというEPもオススメです。
まだまだ粗削りな音ですが、このアルバムに入っている「Mongoloid」の別バージョンがかっこいいです。やっぱりDEVOはパンクバンドなんだなってわかります。
でも、謎めいていてちょっと間抜けなDEVOの音楽の魅力は、紛れもなく1stアルバムに詰まっていると思います。ニューウェーブはたぶん、ここから始まったんでしょう。このブログのはじまりのアルバムにも相応しかった、んじゃないかなと(笑)
