原本
太郎、お父(ど)っつあん、ジョン万次郎の乗ったボートは、鯨岬の入江の
洞窟にボートを隠し、そこから険しいがけを3人はよじのぼり(時間は夜中)
太郎「お父(ど)っつあん、いまごろお母(が)っつあんはどうしてるべ」
父「ああ心配(すんぺい)だな」
太郎「お父(ど)っつあんあそこに馬が倒れてる」
父「この馬ッコ死(す)んでるべ」
太郎「一時、待ってケロ」
長い針を取り出し馬の鼻をチクっと刺すと鼻がもぞもぞと動きもう一回刺すと
ヒヒーンと起き生きかえったんだど
そして側に馬車があったので馬につないで3人馬車に乗って太郎の家を目指したんだど
そして、しばらく行くと立派な門構えの家があって、そこに沢山の人が集まって大騒ぎしてたんだど
太郎「なんだべお父(ど)っつあん」
父「あそこはフカヒレ長者の家(え)だべ」
父「何かあんのすか」
客「長者の一人娘死(す)んだので今晩、お通夜なんだ」
太郎「一時、待ってくんろ」
ジョン「オイ、面(つら)見らればれるぞ」
太郎「あの娘、めんこ(かわいい)くってオラ好きだった」
そういうが早いか
人の列に入り込み
太郎「長者様、娘さんを生きかえらせてみせっす」
長者「オメエが?」
奥さん「藁にもすがるつう例えあっから頼むちゃ、あんちゃん」
太郎「秘密の呪文があんので一時、みんな座敷から出でけんねぇ」
そうして長い針を取り出すと娘の鼻をチックと刺したれば
うーんと小さくうなり
もう一回刺すと「あっ太郎ちゃん」と声を出し
もう一回刺すと「おかゆ食いてぇ」と言ったんだと
それを聞いた長者は「おお」と襖を開け
太郎にローソクを近づけた
「オメェ島流しになった太郎でねぇが!」
太郎「長者様、ここは見逃してくんない」
長者「ああ、娘を助けたから黙ってぺ早く逃げろ!」
長者「お礼はオメエの家さぁ朝に届けっぺ」
太郎「そだこど良(い)いでば」
太郎小走りで馬車に乗る
太郎「ジョンさん面(つら)わからった!」
ジョン「バカ!」
太郎「娘を生きかえらせたがら長者様黙ってるって」
ジョン「そんなのあてになっか」
父「ともかく朝までにお母(か)っつあんを連れ(ちぇ)で行ぐぞ
家まで馬車を急がせろ!」続く
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太郎、お父(ど)っつあん、ジョン万次郎の乗ったボートは、鯨岬の入江の
洞窟にボートを隠し、そこから険しいがけを3人はよじのぼり(時間は夜中)
太郎「お父(ど)っつあん、いまごろお母(が)っつあんはどうしてるべ」
父「ああ心配(すんぺい)だな」
太郎「お父(ど)っつあんあそこに馬が倒れてる」
父「この馬ッコ死(す)んでるべ」
太郎「一時、待ってケロ」
長い針を取り出し馬の鼻をチクっと刺すと鼻がもぞもぞと動きもう一回刺すと
ヒヒーンと起き生きかえったんだど
そして側に馬車があったので馬につないで3人馬車に乗って太郎の家を目指したんだど
そして、しばらく行くと立派な門構えの家があって、そこに沢山の人が集まって大騒ぎしてたんだど
太郎「なんだべお父(ど)っつあん」
父「あそこはフカヒレ長者の家(え)だべ」
父「何かあんのすか」
客「長者の一人娘死(す)んだので今晩、お通夜なんだ」
太郎「一時、待ってくんろ」
ジョン「オイ、面(つら)見らればれるぞ」
太郎「あの娘、めんこ(かわいい)くってオラ好きだった」
そういうが早いか
人の列に入り込み
太郎「長者様、娘さんを生きかえらせてみせっす」
長者「オメエが?」
奥さん「藁にもすがるつう例えあっから頼むちゃ、あんちゃん」
太郎「秘密の呪文があんので一時、みんな座敷から出でけんねぇ」
そうして長い針を取り出すと娘の鼻をチックと刺したれば
うーんと小さくうなり
もう一回刺すと「あっ太郎ちゃん」と声を出し
もう一回刺すと「おかゆ食いてぇ」と言ったんだと
それを聞いた長者は「おお」と襖を開け
太郎にローソクを近づけた
「オメェ島流しになった太郎でねぇが!」
太郎「長者様、ここは見逃してくんない」
長者「ああ、娘を助けたから黙ってぺ早く逃げろ!」
長者「お礼はオメエの家さぁ朝に届けっぺ」
太郎「そだこど良(い)いでば」
太郎小走りで馬車に乗る
太郎「ジョンさん面(つら)わからった!」
ジョン「バカ!」
太郎「娘を生きかえらせたがら長者様黙ってるって」
ジョン「そんなのあてになっか」
父「ともかく朝までにお母(か)っつあんを連れ(ちぇ)で行ぐぞ
家まで馬車を急がせろ!」続く
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