先走りの恋
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まんずなぁ~この男、どんどん先走りして、娘、嫁ごにしたくてしたくて
忙しい男で、その娘のうちさぁ毒消し売りさぁ行くふりして、娘を「どうぞ、この私の嫁にくんねかの-」って---
土間でお茶っこ頂きながら、話したんだど
娘の親父とお方(おかた・妻)は、なぜかしら目くばせしたようにニッコとして
親父「いがす。いがす。越後の巷(まき)の屋さんは、三代にわたって毒消しのお世話なってるがら」
親父「ほだげどこっちも準備あっから来年まで待ってけらしぇ」って
言われたんど
そしてこの男、そこの里中に行商のついでに
娘のこと聞き回ったんだど
みんなニコニコして
「ああ~世ェ門さんの家の娘がー」
「それはそれは働き者で器量もいい気持ちも優すい娘だべ」って誰一人悪口(わるぐち)言う
人いねがったので、男もスッカリその気になったの~。マンズマンズ。
そして夏も終わり---
背負う荷や草鞋(わらじ)弾むか鰯雲
---と越後さぁ帰(け)って行(い)ったんだど
そして、越後さぁ帰(け)って、「栗駒の麓の村でとってもいい娘見つけてのう~つぁーつぁ(親父さん)に嫁にもらう約束してきただ」
父に
「バカだなぁ、良く考えろ、行商の何処の馬の骨か、わからない野郎に二つ返事で娘くれると思って!」
「なにかあるぞ、病気持ちやカタワだったらお前(まん)勘当だからな!」って怒られ
「大丈夫(デぃじょうぶ)だ里の家々に噂聞いて
誰一人悪く言う人いなかったでのう」って
また次の年にここの里さぁ喜び勇んで来たんだど! 続き
※セリフの中に今日では差別用語になる言葉もありますが、そのころの民衆の障害の認識度合いの表現の為、あえてつかいました。
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