4.そして おじんつぁんのいないうちにカニみんな殺して 全部(さっぱ)ど食ってしまったどー!
5.晩方(ばんかた)おじんつぁんが帰(け)ってきて、
「ばんつぁんやぁ 昼にカニっこさ食(か)せてけたべか」って訪ねられて
「うん食(か)せすた食(か)せすた」ってとぼけていたんだど
6.おじんつぁん 沢の水が流れ込む池の側に行ってみたれば、カニっこ一匹もいねがったど
おじんつぁん慌てて
「ばんつぁんばんつぁんさっぱりカニっこ姿見えねぇけっども おばんつぁん知(しゃ)ねがぁー」
「おら 知(しゃ)ねぇちゃ」っておばんつぁんとぼけて言ったれば
7.そこさ、カラスが飛んできてカァカァと拍子つけて歌うように
カァカァー甲羅は垣根 身はばんば
甲羅は垣根 身はばんばカァカァ

そいつ聞いて、おじんつぁん青くなって 垣根のどごさぁ行ってみたっけ
 カニっこのハサミだの甲羅だのみんな垣根に積んであったどー!身はばんばが食ってしまったのだった。
8.(ああーばんばさっぱど(全部)食ってしまったちゃ)と思ったけど
 ああーまず人、生きて行かなぐってなんねぇ!
 滋養が足んねぇために子供産む前に腹の中で死んでしまったりー疫病で子を失い。
すすき野や施餓鬼と化して身は婆(ば)んば
9.それからおじんつぁんはおばんつぁんを大事にして、、、仲良く暮らしたんどしゃ


この民話は徳川綱吉の頃、生類哀れみの令という法律みたいものでいっさい生き物を殺すことが禁止された、鹿やウサギ鳥類などを殺して食べると島流しの刑になったそのことを風刺した民話ではないでしょうか?
<東北の飢饉より>
多くの人々が飢えで苦しむ中、生類憐れみの令は、事態をさらに凄惨なものに引き上げることのみ役立った。捨て犬禁止令が出され、あらゆる畜類の殺生と肉食の禁止、さらには犬を飢えさせてはならないという法令が全国に出されたのである。もし、飢饉のために猪、シカでも殺して食べようものなら遠島か死罪になった。そのため、禽獣は人間を恐れなくなり、飢えてさまよう人々に鳥が猛然と襲いかかり、倒れでもしようものなら、野犬が走って来て肉を引き裂かれ食い殺されてしまうのである。万事・万物が逆で道も法もないと嘆いた記録が残されているほどである。


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