語り部の佐藤玲子先生は風邪のため月曜に原稿をみてもらうことにしましたので。本公開を月曜にUpします。一応、原作があっての民話ですので、創作であっても伝承という部分を尊重しなければいけませんので---。
できるだけ原文を尊重しましたが、現代の人にわかるように読みづらい部分をなおしました。そんなに違ってないでしょう。現代的解釈は画像に留めました。「赤い櫛 」で少女のヌードを描きましたが、ションボリし風呂に行ったということを端的に表現したので、けっしてロリコン的趣味ではありません。どうでしょう?クレームがくるかとちょっと不安です。
雪童(ゆきわらし)<原文>
むがすむがす、ずうっとむがす。
あるどころに、おじんつぁんとおばんつぁんと、
それはそれは仲良(なかい)ぐ暮らしてる家あったんだど。
子ども、授からねくて、いっつも、 「子ども、欲しいなあ」 って、
雪さげ降ると、外さ出て、めんこい 女童(おなごわらし) の人形、
雪でこさぇでいたんだど
ある大雪の夜だったんど
とんとん とんとん 戸ぉ、叩く音すっから、
「だれだべなぁ。こんな晩に………」
おじんつぁん、出てみたれぱ、
昼間つくった 女童(おなごわらし) にそっくり な、
女の子、ひそっと立ってるんだど。
おじんつぁんとおばんつぁん、うんとよろこんで、
「ああ、寒かったべ。寒かったべ」ぇって 家のなかさ入れて、
薪いっぺえ持ってきて、囲炉裏の火ぃのんのんと、焚いたんだど。
したっけえ、女の子、火から離れて、
「火はいらねえ。火はいらねえ」 って、後じさりするんだど。
それから、さまざまな話、語ってくれたんだど。
夜も更けてきたから、
「話のつづきは明日にすべえ。風呂さ入って、今夜は寝んべし」 って、
おばんつぁんが言うと 「風呂はいらねえ。風呂はいらねぇ」 って
女の子は、また後じさりすんだど。
冷っこい身体して、火さもあたんねえ、風呂さも人んねえ。
不思議な子だなあ、と思ったけんども、
かわいくてかわいくて、 それからも、大事に大事に育てたんだど。
そしてるうちに、冬が過ぎて雪も溶けはじまったんだど。
したれぱ、女の子のほうは、青い顔して、だんだん痩せていくん だど。
「春の祭りさ行けば、元気出るべよ」
おじんつぁんとおばんつあんは、祭りに着せるべと思って、
赤え着物と赤え櫛、買いにいったんだど。
赤え着物と赤え櫛は、女の子の白い顔によく映って、
うんとめんこかったど。
いよいよ明日は祭りという日になって、
今夜は、なじょなことしても風呂さ人(へ)んなくてわがんねえ」 って、
おじんつぁんとおばんつぁん、ぎりぎり、娘さ、言ったんだど。
「んでぇ、入るから、外で待っててけさぇん」 って、
しょうんぼりして風呂のほうさ行ったんだど。
ところが、なんぼしても、さっぱり上がってこねぇから、
おばん つあんが見にいったれば、風呂場はしんとして、
娘の姿はどこにも ねがったんだど。
「むすめーっ。むすめーっ」 って、
おぱんつぁん、片肌脱ぎんなって、湯桶、ざぶざぶ掻回して みたけど、
娘の姿はねくて、赤ぇ櫛、ぽつんと湯桶の底に沈んでい たんだどっしや。
こんで えんつこもんつこ さけた