先祖からの贈り物民話---それは大切な 文化です みやぎの民話/宝手拭い

ホイド門

むがす、むがす、ずぅっとむがすある大晦日の日、山の方がら、ボロボロの着物ひきずって、髭(ひげ)ボウボウの乞食(ホイド)坊主が、トボトボと歩いて来たんだど、 日もスッカリ暮れて、ホイド坊主は、ある大(おっ)きな 家の門に立って~。「ひと草(ちょっとした食べ物)でいいがら恵んで呉(け)らいん」とおねがぇしたんだど---そすたっけ(そうしたら)そこの家の旦那母(がが)様、出はって来て 「門から入(へ)ってこねぇでぇ~裏がら入(へゃ)って来い」って言わいで、ホイド、裏さぁ回ったっけ 今度は「うす汚ねぇごど、見だぐねぇがらオラ家の周りウロウロさったんでは、縁起悪いし体裁(てぇせ)も悪いがら さっさと何処だりさぁ無(な)くっ去れ」と追い払って!
行け

乞食(ホイド)は、~。「たった一杯の水でもいいがら、どんぞ呉(け)でけらいん」って頼んだだきとも~。 「駄目だ!うす汚い!ホイド坊主にウロウロされったんではオラ家(イ)汚(けが)れる」って旦那母様(ががさま)に言わいだんど


どうぞ
  それを、離れた何処(どこ)で、ご飯の仕度していた女中のお花が、それを見で可哀想(もぞこい)と思って 吾(われ)の欠けたお椀にご飯を盛って、ホイド坊主を追っ駆けて!「坊さん、坊さん、これ私(わだす)の分っぷでがす。冷(ひゃ)っこ飯(めす)だきとも、これで良がったら食(あ)がいん」って、突(つ)ん出したら、ホイド坊主、ボロボロ涙流して~。  「お礼になんにもやるもの無(ねぇ)がら」って腰に下げた、コッ汚い手拭いば、差し出して---。


「こいづ(これ)で明日、顔洗ってみてけらせぇ」と手拭い呉(け)だんだど

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