『本公演2』
しかしいくらプレ公演を経験しているからといっても緊張する、
僕は何回もオシッコにいった。
僕の障害は緊張にすごく敏感に反応する。
美佐子さんの同級生の盲人で鳴子温泉病院のマッサージ士の人がボランティアと観劇に来ていて、美佐子さんと野田のオッちゃんが、そのマッサージの先生に頼んで僕の専属マッサージ士になってもらった。

僕が当然このような状態になりうることを想定して、
野田のオッちゃんと美佐子さんが相談してマッサージの先生を派遣してたのだ。
「だいぶ固いわね。まあ緊張性の麻庫の特徴ですけど心の変化がデリケートに反応すんだべ」千代先生 といったが、千代先生はブツブツと呟き 「絶対!成功させるんだ!などという根性主義は投げらいん。ミサちゃん あんだ(あなた)の旦那も根性主義者だべ」
「そんだそんだ偏屈で頑固者の固マルの過激派だ!」
「固チン!?ならいいべ!」
「フニャちんだ!」と
ハッハハハと二人で笑い合った。
僕もその根性主義は無いとはいえない、
『成せばなる』別に成さなくてもいいじゃないか。
別にいい加減に考えるじゃないけど
僕の心は完全性を求めるが、僕の肉体は脳性麻痺でいつも
フラフラの不完全な体なんだ。
僕はその体を利用しているのだから、
完全性を求めるなんてナンセンスなんだ。
そう考えたらいくぶん気が楽になってきた。
しかし僕はプロ野球選手なみだ専属のトレーナがいるなんて、
そうしてら美穂ちゃんが「本番ですよスタンバイしてください!」と言った。 ---続く
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