<僕とチカの決意12>
「私の家もお父さんがお酒を飲んで喧嘩ばかりしているの。
(両親とも軽度の知的障害だったらしい)
だから私、家から逃げて、寮のあるこの学校に入ったの」
(特殊学級の教師の薦めもあった)
美佐子さんがミコを抱きしめて
「いいのよ、みんないろいろあってやり直そうとしているんだから」
仁美ちゃんの目にも光るものがあった。仁美ちゃんが
「この学校では野田さんみたいなお父さんぐらいな人もミコぐらいな子も
みんな仲間なんだね」
野田さんがドサクサに紛れて美佐子さんのビールを飲んだら
「何よ私のビ~ルよ」と□をラッパ型にし美佐子さんが抗議した。
「イイベちょっとぐらい、マサとも仁美ちゃんとも同級生だなや」
将門さんがショゲて
「俺、父ちゃんから新規、蒔(ま)き直しだ。
何か技術を身に付けてやり直せって言われたんだけど、
俺、頭悪いから、オームの法則やキルヒホッフの法則なんて
難しいこと頭に入らないんだよな~、もう頭が拒否反応おこすんだちゃ」
クックさんが励まして「中学しか出てねぇ、俺だってやってだぞ」
野田さんも励まし「今までの自分を捨てるしかねぇんだなあ。
美穂、俺だって娘に怒られながら小学校程度の分数を教わってんだぞ」
私なんだか悲しくなって涙をこぼしたら---次に続く
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ミコ(仮名)のこと
軽度の知的障害者は、ホント見た目には知的障害と思われないし。言うことだって、しっかりしてる
個人差はあるけど、ミコは社会生活をおくる上での
簡単な書字、+-の計算能力はあった。
それ故、現在、法律で雇用者の1%を障害者を雇うという枠で雇われることもあるが、労働基準法を守らない賃金の不払いやハラスメントにあったりしてる。そういうことがあった子も何人か訓練校に入っていた。↓を参照。
『いのちのバトン』 (ムコ多糖症について)
前のページのこのセリフがそうです。「私のとこの糠田(礼儀正しい子で美人だった。)や悦子ちゃん(軽度の自閉症)は
以前の職場でトラウマ(精神的傷)を抱えているので
技術の習得以前の生活指導---いや精神的リハビリから始めなければならいのよ」
