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<育美ちゃん2>


 ちょうどその日は私たちの食堂の掃除当番の日で

育美ちゃんがあんまり食べるのが遅いのでヤカンさんが

「育美!いつまで食ってんだー早く掃除すろ!」って得意のヤカン警笛で怒鳴ったの~。

私なんか恐くて震えあがっちゃった。


僕たちの部屋も食堂掃除で床なんかをモップで拭いていたんだ。

 僕達はゴミを集めゴミ袋にいれて投げようとしたら。

ヤカンの奴が「野田まだイッペイ(一杯)になってないがら、まだゴミ袋投げんな!」ってヤカン警笛を鳴らしたら、野田のオッちゃんが育美ちゃんを怒鳴っているときから「レッツあいつこのモップでひっぱたくか!」って

こめかみの血管がピクピクしてた。ならし運転してた車が急発進したように!

「オメエ馬鹿か!ほら匂いかいでみろ!それに衛生用品つうもんは節約したって、たいしたもんじゃネェベ」

「しかしオメェもケツメドのちいせぇ野郎だな!」

「貴様なんだその態度Iゴミ袋一つにした。て税金だぞ!」

「ハーンなに威張ってんのー」

「威張ってんじゃねえ!生活チドウ(指導)してんだ!」

「こいつが~生活指導、自分の価値感を押しつけているだけでねぇか。」

「みんな!こいつが正しいと思うもの手をあげろ!」


チカはとっても恐かったんの~。

 野田さんはそういったけど、私、恐くって手をあげてしまったの---トホホホ

「なんだなんだホレ見ろオメェが間違ってるのだ!ここさぁ土下座して謝れ!」

クリスチャンの三品さんが十字を切って

「いいかげんにしなさい!二人ともお互いの心の中に心優しき神がいるのよ!その神に祈ってみなさい

平和ってそういうことよ」って二人の手を握ったのー


そうしたら育美ちゃんが突然、泣き出したの

三品さんが車椅子の高さまで膝まづき「どうしたの」と訊(き)いたら

「山辺さんが悪魔に見えて、手を上げてしまったの」

ミコも泣き出して

「鬼に見えた」って言い出したんだよね

そうしたらみんな山辺さんを取り囲んでズリズリと輪を狭めていったの---山辺さんは青くなって食堂から逃げて行き。


  そして静かに今まで以上に丁寧に当番の人だけでなく掃除始めたのー

 これって何なの!誰からも命令されなくてもやれるんだ!---次に続く 

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