良くも悪くも、

キャリア思考とは、

思考停止の概念ではないのか。


そうした疑問が、

ふと胸に浮かぶ。


キャリアという言葉は、

本来「生の軌跡」を意味する。

だが現代では、

履歴書に並べる項目や、

評価のための数字に矮小化されてしまった。


「次のステップは?」

「どんな肩書きを得るのか?」

問いは常に外部から投げ込まれ、

内なる声はかき消される。


その結果、

キャリア思考は、

自分の欲望や価値観を探ることをやめ、

ただ既存のルートをなぞるだけの

思考停止の装置となる。


もちろん、

キャリアを描くこと自体は悪ではない。

だが、

それが唯一の正解とされるとき、

人は「生きる意味」を考えることをやめてしまう。


キャリア思考とは、

未来を開くための言葉であるはずなのに、

いつしか未来を閉じる檻になっている。


その檻を疑うことこそ、

本当の思考の始まりなのかもしれない。