以下はある人の詩です。


「老いの予告」

若さは、いつか報われると信じていた。

でも、その“いつか”は来なかった。

履歴書に書けなかった時間が、年金にも、貯金にも、反映されないことを知った。

住まいは借り物、未来もまた、借り物だった。

周囲からプータローと呼ばれ、

そう言われて、働けなかった日々を思い出す。

今はプータローと呼んだ者の介護と自身の老後が重なる。

誰が私を“世代”と呼ぶだろう。

でも風は吹いていた。常に。

だから私は自分の老いを、予告として記しておく。

誰かが読むかもしれない。

あるいは、風に消えるだけかもしれない。

それでも、語られなかった時間たちへ、私は老いのを、そっと手渡しておく。




この詩について

昭和の家族構成が当たり前だと思っていた就職氷河期世代の一人。

誰もが、お父さんになり、お母さんになるのは当たり前だったのが、それらが当たり前ではなかったと思い知る。

就職が出来ない、正社員になれないことにより、あからさまな分断が始まった。


※就職氷河期世代(1970年代前半〜1980年代前半生まれ)は、今後「低年金・資産不足・住まいの不安・介護との両立」といった複合的な老後リスクに直面する可能性が高いと予測されています。