ある就職氷河期の語り


「氷河期と気づかなかった日々」あの頃、私たちは“氷河期”にいるとは思っていなかった。


ただ、今年は運が悪かっただけ。


来年はきっと、と思っていた。


フリーターは自由な生き方だと、誰かが言っていた。


でも、選んだわけじゃなかった。


誰もが“自己責任”という言葉の下に、自分の震えを隠していた。


それが、氷河期の始まりだった。





これは就職氷河期の初期(1990年代後半〜2000年代初頭)は、社会全体に「これは一時的な不況」「自己責任でなんとかなる」という空気が強く、氷河期という認識はほとんど共有されていませんでした。


当時、若者の困難は“個人の努力不足”とされ、制度的な支援もほとんど存在しませんでした。


支援どころか、努力不足を指摘され、大学卒業後に更なる進学をすることも珍しくありませんでした。


本来、このような事例をバブル期と比較するものではありませんが、人の態度の変わり様を、嫌と言うほど味わえたのが就職氷河期世代かもしれません。