テーマを<中学校ライフ>にしたのはAとの関係がそこが始まりだから。

タイトルの<Aの過去>とは、Aが大人になってからの話だ。



Aは子供が生めない身体になってしまったと僕に告白をした。

そうなってしまった理由は何とも聴き難い理由であった。

当時、付き合っていた彼との間に子供が出来たコトがわかったAは彼にそのコトを伝えた。

彼はそれを快く受け入れなかった。

でもAはお腹の子を1人でも生んで育てていくと決心したそうだ。

妊娠4ヶ月。

彼とはもう別れていた。

その彼に会いたいと呼び出されたそうだ。

彼女は・・・Aは・・・彼から暴力を奮われた。

子供がいるお腹を目掛けて何度も何度も蹴られたそうだ。

その場で失血してしまったそうだ。

救急車を呼んだがお腹の中の子が帰って来るコトはなかった。

それ以来、男性恐怖症になってしまったとのことだ。



僕はAに自分もメイコさんにDVをしてしまったコトを話した。

Aは僕がそんなコトするなんて信じられないと言った。

でも事実なんだと伝えた。

するとAはこう言った。





「自分の好きな人から受ける暴力がどれほど辛いコトかわかる?怖いだけじゃないんだよ。そこに絶望感が生まれるんだよ。その絶望感は誰が埋めてくれるの?好きな人はもういないんだよ。」





と。





『好きな人はもういない』・・・そんな風に感じさせてしまっていたのかな?





Aの話を聞きながらもどうしても自分とメイコさんのコトに当てはめて考えてしまっていた。

僕は言葉が見つからずずっと黙ったままだった。

するとAが、





「ドリッパくんとだったらあたしは上手くやっていける?浮気はしないよ。浮気以外にも暴力があるなら無理だけど・・・・・」





突然の告白だった。





「今は薬飲んでるから大丈夫。でも薬飲んでなかったら浮気以外でも暴力はあるかもしれない・・・・・自分でもわからない・・・・・抑制がきかないから・・・・・」





「正直だね。ドリッパくんは。マジメ過ぎるところ中学の時から変わってない。そういうところがあたしは好き。」





そう言い終わるとずっと隣にいたAは、僕の正面に来てキスをした。





「あたしは多分もう恋愛出来ないと思う。過去の知ってる人じゃないとね。知らない人は怖いから。ドリッパくんはとても素敵な人だと思うよ。奥さんのコト好き過ぎて空回りしちゃっただけだもんね?奥さんにちゃんとDVのこと謝らないといけないと思うよ。あたしドリッパくんのコト好きかもなぁ。今日の雨みたいにザーってイヤなコト全部流せたらいいのにね。でもそうしたらあたしはドリッパくんとは一緒にはなれないか?」





Aは結構自由人な印象を元々持っていた。

でもあんなにも自由だとは思わなかった。





メイコさん!!

一度会ってちゃんと話をしよう。

俺がどういう風によくなかったのか具体的にわかった気がするから。

話してもいいと思えたら連絡下さい。

連絡待ってます。