今でもはっきりと憶えている。

中2の今頃の季節に本屋にてガキにはまだ早い背伸びしたある雑誌で見たのが最初の出会い。



          トリッカーズ



もちろん当時は親から貰う小遣い、お年玉ぐらいしか収入源はなく、
どれだけファッションに興味を持ったところで、自分の欲しい物が手に入るなんてことは
ほとんどの場合ありませんでした。
親にねだって買って貰うのにも限界はありますし、
何よりそれ以上にその年頃っていうのは、親に甘えたくなどない意識が異常に高まる時期ゆえ、
ねだるっていう行為自体微妙であった頃だと思います。
まぁ、そんな話以前の値段、ガキが履くような物ではそもそもない、
それがトリッカーズですが・・・

当時っていうか小学生の頃からですが、僕は周りの同級生から浮いたファッションをしていました。
とは言っても、僕が変なのではなく、周りがおかしかったのですが・・・
田舎育ちの人ならわかるんじゃないかな??
田舎モンのカッコいいファッションはジャージ。
僕も小学4年生まではそれがカッコいいと思っていました。
アシックスやアディダスのジャージにスニーカー。
これこそが最強ファッションでした。

僕には6つしか年の違わない叔父がいます。
もちろん、おじさんと呼ぶことなどはなく『Rくん』と読んでいます。
当時は比較的近くに住んでいたので、週末にRくんとこ、要するにじいちゃん家に
泊まりに行くのはしょっちゅうでした。
僕からしたら普通に兄ちゃんです。
Rくんも僕のことを弟として接してたと思うし。
これが一緒に生活してる本当の兄弟とは違うので、
善い事も悪い事も普通の兄弟以上に影響受けてしまうところがあるんですよねー。
じゃあ、その影響がコピーの如くRくんのマネばかりかというと
そういうことももちろんあるのですが、
どちらかというと見聞(なんていう表現、ガキにはおかしいですが、ガキなりのってことです。)を
広めてくれる存在でした。
ファッションもその中のひとつ。
小学5年生、ジーパン(デニムなんて言ってなかったなぁ)デビュー!!
同級生からは、



「何それ?ダサッ!!」



と、言われてました。

中学に上がると、赤パンにコンバースのオールスター。
ジーパンにホーキンスのリングブーツ。
当時の僕のカッコいいファッションでした。

中学生になったぐらいから、本屋でファッション誌を立ち読みするようになりました。
で、中2で出会ったトリッカーズ。

所謂、ブリティッシュトラッド。
いろんなファッション誌を見て、これこそが最強ファッションだと思っていました。
ただ、そんなファッションは大人の世界の話で、中坊は御呼びでないことはわかっていました。
なので、いつの日かブリティッシュトラッドの似合う大人になってやると心に誓ったモノでした。

そんな僕ですが、音楽は一途(ロック、ブルース、ジャズ)に愛し続けることが出来たのですが、
ファッションは浮気しまくりで・・・・・

思いっきり極端なファッション(パンクやサイバーなど)以外は、一通りしてきたと思います。

因みに僕にとって、音楽とファッションは全くの別物です。
このジャンルの音楽だからこのファッションみたいなのはありません。
ただ、TPOに合わせて、っぽくはします。
もちろん、その『っぽいファッション』は好きです。
なので、これからも続けていくことでしょう。
しかし、オッサン化現象でしょうか、最近は基本トラッドファッションに強く惹かれます。
これは僕の言うとこのTPOにはあまりそぐわない場合が多いかな・・・
ただ、日常的にそのTPOが僕に訪れるワケではないので、
普段はトラッド寄りなことが多くなってきました。

さっきはオッサン化現象と言いましたが、
というよりはやはりガキの脳裏に刻まれたショックというモノなのではないかと思います。

ファーストインプレッションに勝るモノはない。

結局、そこに落ち着くワケなんですよね。



相変わらず、本題までが長い僕ですが、
これまた相も変わらず、続きは後日にさせて頂きたいと思います。

次回はトリッカーズの初購入のところから書き始めたいと思います。