昨日の記事の終わりのフリのネタ。





ビルに入るなりジャケットを脱ぎたくなるぐらい暖かくなってきたある日のこと。

スタジオには誰もいないハズなのにドアの前に来ると中から音漏れが。
不思議に思いながらも重いドアを開けると中にはK君(今はプロのスタジオミュージシャン)。
僕が来たのに気付き音を消し、



「おはよう!!ゴメン、勝手に使って!!」



「おはよう!!全然いいよ。ってか、今の曲誰の?」



「やっぱりいいと思う?GRAPEVINEの『光について』って曲なんだけど。」



「GRAPEVINE?う~ん、知らんわぁ・・・でもいい感じだねぇ、フルで聞かせてよ!!」



<スタジオにて大音量で贅沢な試聴。>



「おー、いいじゃん!!ないよねぇ、こんなサウンド!!日本のバンドっぽくないねー!!」



でしょう?俺もこれの前のシングルで知ったんだけどね。」



「え、今ある?聞いてみたいねぇ。」



「あるある。聞いちゃう?」



「聞いちゃう聞いちゃう!!」



前奏が流れ、



「知ってる知ってる!!これGRAPEVINEっていうんだ!!めちゃめちゃカッコいいよね、この曲さー!!」



と、このような形で衝撃を受けた曲がGRAPEVINEの『スロウ』だということを知りました。



その後『スロウ』について語りに入り・・・
前奏のリズム隊の入り方はヤバいだの、
ブレイク時のギターの入り方がヤバいだの、
あそこのあれはどう、ここのこれはこう、
と、どこまでも尽きない格好良過ぎる楽曲の創りについて
2人で語りまくってました。

いつしか僕らの語りは『光について』の歌詞へと変わっていきました。

ストレートに単純に歌詞の意味を受け取れば男女のことを歌っているのだと思います。
ですがそこは田中ワールド(当時は田中さんの歌詞のほとんどが難解だということは知りませんでしたが・・・)。
とても男女のことだけを歌っているようには感じられませんでした。


K君は東京生まれの東京育ち。
ですが、新聞配達(朝刊、夕刊共に)の仕事をして自分で生計を立てていました。
人には色々と事情というモノがあるのです。

僕はというと、田舎から大都会へ出て来て右も左もわからないままに<東京ライフ>が始まり、
慣れてきた頃には『失くしてしまったんだな・・・』と、思うモノがあったり、
『失くしかけてるのかもしれない・・・』と、思うモノがあったり、
逆に『余計なモノを手に入れた・・・』と、思うコトも・・・



<季節は変わり始めていた いつにまにか>



物事の気になる(気にするかな?)ポイントが似てたんですよね。
それを会話を重ねていくうちにお互いに無意識で気付いたんだと思います。
あとは年が同じだというコトもあったかも。
僕らはいい『仲間』になっていました。
なので、延々と語り合うコトが出来たのだと思います。



<どんなことがあろうとも情熱を抱えたまま僕らはここにある>



『光について』で田中さんが世の中に送り出した強いメッセージ。



『いる』じゃなく『ある』



ここに僕らの感情は強く揺さぶられました。

どう揺さぶられたのかはここでは・・・みなさんはどうですか?
って、全部の歌詞を聞きもしないで答えられるワケありませんよね。



その後、僕らはこれからの自分の『光について』を考え語り合いました。

この時の会話がキッカケかなぁ・・・

以来、僕は『光』という言葉が好きになりました。

その言葉の響き、その言葉の意味、その言葉の持つエネルギーetc・・・





な~んか、語っちゃいました。

<東京ライフ>は僕にとって・・・・・

本当はどっちなんだろう?

そのうちこのブログで多くを語る日は来るのか・・・?

『うぜーっ!!』と、思われた方はスルーして下さいね。

なってないオッサンが自分を見つめるためにやってるブログなんで・・・



今でもK君とは連絡を取り合う『仲間』です。



GRAPEVINEの『光について』、聞いたことない方は是非とも聞いてみて下さい。

大切なモノを見つめ直すキッカケと、強さを与えてくれる曲だと僕は思います。



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