昨日の話。

みなさん、テレビ東京系列で放送している

     『美の巨人たち』

という番組をご存知ですか?

テレビと言えばニュースもしくは極々限られたお笑い番組を見るぐらいで、
もっぱら音楽をかけっぱなしの僕は初めて見ました。
(アンビリーバボー系や七不思議系の番組も見ますが・・・)

何でもっと早くこの番組に巡り会わなかったのか・・・人生において1つ損をしていました。

さっき軽くホームページを覗いて見たのですが、結構長くやっている番組なんですね。

『アート入門編』としてとても素敵な番組だと思います。

一言でアートと言ってもいろいろなジャンルがありますよね。
自分の興味があるジャンルではちょっと物足りない作りの番組かもしれませんが、
これから知っていきたい、もしくは興味を引かれるという観点から見れば、
とても見やすいいい作りになっている番組だと思います。



昨日の『美の巨人』

       ヨハネス・フェルメール

少し前から何となく『絵』に興味を持ち始めた僕にとって気になる画家のひとり。

世間的(一般的?)にはどうなんでしょう?

       『真珠の耳飾りの少女』

が、一番認知されている作品ですかね?

そういった感覚って、個人差があると思うのでよくわかんないですよね。


僕はフェルメールの作品は昔から

       『小路』

が好きです。

と、言っても知っている作品の中ではということですが・・・

現存している作品は35点前後らしいのでそれぐらいはひとつの教養として
学んでおくべきことかもしれませんね。
(プチ趣味の範囲とは言え、それぐらいは勉強しよう。)


『小路』についてはいずれまた語るとして今日は

       『牛乳を注ぐ女』

に、ついて書きたいと思います。


この作品もとても有名ですよね!!
何かといろんなところで目にしている作品だと思います。

この作品を見る度にいつも吸い込まれていくような感覚を覚えるのと同時に
何かわからない違和感を感じていました。

それがなぜなのかということを深く考えたことはありませんでしたが・・・
(あるいは考えずに気付くことは出来ませんでしたが・・・)

それがですよ!!

昨日の『美の巨人たち』を見ていたら一気に解決したのです!!

まずは後者の違和感が何であったのかについてですが、

1つ目はテーブルが歪な五角形であること。
2つ目は牛乳の入っているピッチャー(壷?)の角度からすればピッチャーの中にも
牛乳が描かれていないとおかしいのに、ピッチャーの中は黒く描かれていること。

こういったことってみなさんは気付きますか?

『絵』というモノを大して見慣れていない僕が気付かないだけのことなのでしょうか?

正しくこのように答えることは出来ませんが、漠然とした違和感だけは感じていたんです。

なのに吸い込まれていくようなとても心地のいい感覚も感じていたのです。

、まさにそれこそがフェルメール作品なのだということが
昨日の放送でやっていたのです!!


フェルメールは絵を描く時、鑑賞する人の視点に立って描いていたそうです。

見ている人に絵がスーッと入っていくように、
そのための細工を絵の中に施していたんだそうです。

もしかしたら実際にテーブルは歪な五角形だったかもしれません。
でもそれは現実的ではありませんよね。

ピッチャーから注がれる、流れ出る牛乳に一番のスポットを
当てるための細工、すなわち目の錯覚のひとつです。

テーブルをあの角度にすることによって流れ出る牛乳にスポットが当たる。

また、ピッチャーの中を黒く描くことによって、流れ出る牛乳にスポットが当たる。

そういったことなんだそうです。


だから、僕の感じていたことは何も間違っていなかったんです。


スーッと吸い込まれていくようなのに何か違和感は感じる・・・


僕はちょっと捻くれているんでしょうか?

素直にスーッと入ってくるサマを感じていればいいことを
変なところでリアルな違和感を指摘することも出来ないくせに感じる・・・

な~んか自分の曲がった心をマンマ表しているような感想だなぁ・・・



日常のあれこれはまだともかくとして、
芸術作品ぐらいはストレートに作者の意図をマンマ感じられる
人間でありたい気がする・・・



的確な指摘、評論も出来もしないのに違和感って・・・



ダメだ・・・こりゃ・・・