お湯がある場所のこと
去年あたりから、あんだけ好きではなかったお風呂とか温泉とか銭湯が好きになってしまった。
いいことなのか悪いことなのか。
というのもお風呂に入って疲れを流し気持ちを新たにするという行為は、
自分が疲れている、という証拠ではなかろうかという疑念がよぎる。
若い体が老いてきていることなのだろうか。
だから、素直には喜ぶことができない。
でも、入ってしまえばそんなことはどうでもよくって、
立ち上る湯けむりの間から見える世界をのぞきつつ、色々なことに頭をめぐらせる。
去年は、正月にクライミングでいった四国の海沿いの温泉にはじまり、
大晦日は地元の銭湯に友達と行って、お湯にはじまりお湯でしめくくる一年を送ったわけだけど、
ところが、去年の生活はぬるま湯どころかスーパージョッキーよりも熱いお湯のような一年だった。
お風呂のハイライトは6月に、ライブ前にメンバーといった地元の温泉。
しっとりした庭が雨で濡れそぼり、古民家の渡り廊下をあるいていくとちいさな露天風呂がある。
梅雨の雨がしとしと降るなか、肩から上だけを出してここぞ、という最高の湯加減の露天風呂に浸かる。
それは、天国の一部分に迷いこんだかのようなところ。
今年もその温泉に行こうと思っている。