バンビと6月のはじめのこと
先週の大雨で流されてきたバンビの死体。
朝、起きると暖かく、天気も申し分なし。
弟とそのガールフレンドがいる。
お布団を干し、横の川の20mほどさきを見ると、
先週の大雨で流れてきたバンビの死体がまだある。
ひょっとしたらバンビの死体ではなく、流されてきた草とか、木とか、ゴミなんじゃあないかと、ふと思う。
確認するためにかなり近寄る。
一瞬、大きな石?と思ったけど、
やっぱりそれはバンビの死体だった。
顔は水の中に沈み、背中が草にひっかかっている。
茶色の毛並みに白い斑点のある背中には蠅がたかっていた。
やっぱりバンビだったんだ。
それは、別段悲しい光景でもなく、汚い光景でもなく、
ただ、死んでいた、という風景。
天気がいいのでスティーブ・キューン・トリオの音楽を聴くと、
それは今日のために演奏されたのではなかろうか、というぐらい心地よく楽しい音楽だった。
そのあと、友達たくさんで外であそんだ。
ひとり、はだしで散歩。
足の裏から得る情報はなんておおいんだろう。
草の感触、
木道の暖かさ、
石の気持ちよさ。
ガラス片を踏んで出血。
血が石の間でダマになっている。
靴をはいて、たくさんの知るべきことを見逃している気がした。
