雨の町のこと
この小さな町は非常に雨が多い。
江戸時代の著名な日本画家でさえこの町の雨の風景を描いている。
ひそかに僕は、この町を「アバディーン」と呼んでいる。
アバディーンという町は世界にたくさんあるけれど、
シアトルのアバディーンの意味でだ。
カート・コバーンが育った町。
雨ばかりの町。
僕の町にもカート・コバーンもどきが何人かいた。
カートは橋の下で暮らし、ドブくさい魚を釣ってそれを食し、体調不良を起こしたという話があるけど、
そういうエピソードが僕の住む町にもぴったりだ。
僕の家から約2km離れた橋を越えると気候が変わる。
雨の量も、雪の積雪量も。
隣町まで行けば、すっかり青空なんてこともある。
今日も家を出たら雨で、隣町はすっかり道路が乾いていた。
帰り、自分の町に入るとまた雨。
雨の町。
Rain Land。
そういった名前をつけたりしたら、少々のなぐさみはあるけれども、
ひときわ太陽が好きな僕にとっては、ただ、晴れ間がのぞくのを待つしかない。
最近のひどい雨のせいか、横の川でバンビが死んでいた。
- インセスティサイド/ニルヴァーナ
- ¥1,511
- Amazon.co.jp