風と老木と発情猫
ちょっと早い話。
春の嵐というものがあるけれど、
生暖かい風が春先に吹き荒れる。
毎年、そんな日は決まって僕はある二つの音を聴く。
場所はお風呂に浸かっているときだ。
ひとつは家の裏にある神社の森の木々が、「びゅうびゅうざわざわごーっ」と鳴る音。
ふたつめは発情した猫が交尾をするとき、赤ちゃんの鳴き声みたいになく音。
どこからともなく、近いのか遠いのかわからないけれど聴こえてくる。
このふたつの音をお風呂に浸かりながら聴く。
なんとなく、変な気分になり、
寂しいような、怖いような、だけど春でうきうきしているかのような・・・
季節の節目には、そういったサイクルが毎年のように繰り返されるのだ。