日常的音
ようやく夜が過ごしやすくなってきた。
それに伴い、秋へむかって虫たちの声が美しく響く。
例えば、海辺で寝る。
最初うるさかった波の音が、やがては心地よくなり揺りかごのような感覚で眠りへと誘う。
パチンコ屋の前を歩く。
恐ろしいぐらいの音の洪水がおそいかかる。
体が防御体制をとりはじめる。
水は波長によってその形を変えるらしい。
やかましい音楽をかけると、水の結晶はぐちゃぐちゃになる。
反対に落ち着いた美しい音楽をかけると、美しい結晶をむすぶ。
人間の体は60パーセントが水だから、
そういった音の反応はなんらかのかたちで影響しているはずだ。
虫たちの美しい声がきこえてくるだけで、なぜかほっとする。
人間の耳(脳?)は普段から聴きなれている音はシャットダウンするらしい。
時計の秒針を刻む音などが良い例だ。
僕の家の横に川が流れているが、その音は意識しないと耳が聴いてないときがよくある。
友達が来て「川の音がいいな」などと言われ、はたと気づくことがある。
自然は壮大なオーケストラだ。
それはいつ始まったのか誰も知らず、
いつ終わるのか誰も知らない。
この星がなくなるまでその演奏は続くだろう。