彩坂美月『夏の王国で目覚めない』です。






夏の王国で目覚めない (ハヤカワ・ミステリワールド)
彩坂 美月
早川書房
売り上げランキング: 272148



内容(「BOOK」データベースより)
父が再婚し、新しい家族になじめない高校生の美咲。だから、幻想的なミステリ作家、三島加深のファンサイトで加深が好きな仲間を知ったことは大きな喜びだった。だが“ジョーカー”という人物から【架空遊戯】に誘われ、すべてが一変した。役を演じながらミステリツアーに参加し、劇中の謎を解けば、加深の未発表作がもらえる。集まったのは7人の参加者。しかし架空のはずの推理劇で次々と人が消え…清新で強靱な新鋭作家が描く2010年代のぼくたちのミステリ。


























タイトルに惹かれて読んでみました。

彩坂美月の『夏の王国で目覚めない』です。


内容としては、ゲーム系ミステリに属するんですかね。

ある作家のファンサイトで知り合った人たちがみんなであるツアーに参加してる中で、次々に人が殺されていくっていう話でした。



これは僕としてはまったく面白くなかったのですが、こっちはAmazonでの評価が良いみたいですね~。レビュー数が少ないだけかもしれませんが。前の記事で紹介した『消失グラデーション』の評価が低いので、僕の趣味と世間の趣味は違うようです。。。



物語の要としては、ツアー中に殺人事件が起こるのに対して、その犯人が誰であるのかを名指しすることによって商品がもらえるというルール設定だったこともあり、犯人がツアー参加者に限定されている点ですかね。広義のクローズドサークルだと言えると思います。


このパターンはもうやりつくした感もありますが、その割に内容が濃いし、展開も多めで、このまま映画化・ドラマ化しても良い、と思えるような内容だったんですが、いかんせん複雑な設定を作りすぎたようにも思います。複雑にしすぎたせいで面白みが半減したように思うんですよね。

この複雑さを楽しめる人は面白かったと評価するんだろうなぁと思うんですが、僕はなんか読んでてグダグダに感じてしまったのと、やはり無理がある感じがしたので、あんまり読んでて面白くなかったんですよねぇ。


前にどっかの記事で書いたような気もしますが、やはりゲーム系は苦手のようです。


冒頭の世界観は神秘的で素晴らしかったんですけどね。




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彩坂 美月
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