長沢樹『消失グラデーション』です。






2011年第31回横溝正史ミステリ大賞!





消失グラデーション
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長沢 樹
角川書店(角川グループパブリッシング) (2011-09-26)
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内容(「BOOK」データベースより)
私立藤野学院高校のバスケ部員椎名康は、ある日、少女が校舎の屋上から転落する場面に遭遇する。康は血を流し地面に横たわる少女を助けようとするが、少女は目の前から忽然と消えた。監視された空間で起こった目撃者不在の“少女消失”事件。複雑に絡み合う謎に、多感な若き探偵たちが挑む。繊細かつ大胆な展開、“真相”の波状攻撃、そして驚愕の結末。最先端で最高の青春本格ミステリ、第31回横溝正史ミステリ大賞受賞作。

























2011年第31回横溝正史ミステリ大賞作品の『消失グラデーション』です。





屋上から転落した女生徒がいつのまにか消えていた、という謎を追う学園ものでした。



前評判がかなり良かったので(綾辻行人が絶賛してるので)期待値は結構高かったんですが、本作はその期待値を超えてくれました。う~ん、これは良かったですね。


今作の魅力は何よりも、大技を決めてくれた点にあると思います。





予想外の方向から、



マジかよ!


っていうネタを放り込んでくれてました。



これはすごかったですね~。



これも一応、類似作品が挙げられそうですが、類似作品を挙げるとネタバレしてしまいそうなのでやめておきます。そういう作品でした。


ううむ、これはすごかったです。




そのネタ以外にも、他の要素もたくさん盛り込んでいたので学園ものとしては余すところなく色々詰め込んでいるものを、割とスッキリとまとめていると思います。





まぁただリーダビリティーはないですね。

一回読んだらもういいです。

良くも悪くもワンアイディアのために作られた小説で、それを知ってしまった今としては、あとは思い出してにやけるだけで充分です(笑)。





なぜかAmazonの評価はものすごく低いんですが、みんなこのトリックに気がついたんですかね。



まぁご都合主義なのは仕方がないです。


むしろご都合主義なのを隠し通したところがすごいのです。




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