中山七里の『連続殺人鬼カエル男』です。





物語は巧み、でもなんか失敗してるような・・・。





連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)
中山 七里
宝島社 (2011-02-04)
売り上げランキング: 10171




内容(「BOOK」データベースより)
口にフックをかけられ、マンションの13階からぶら下げられた女性の全裸死体。傍らには子供が書いたような稚拙な犯行声明文。街を恐怖と混乱の渦に陥れる殺人鬼「カエル男」による最初の犯行だった。警察の捜査が進展しないなか、第二、第三と殺人事件が発生し、街中はパニックに…。無秩序に猟奇的な殺人を続けるカエル男の目的とは?正体とは?警察は犯人をとめることができるのか。

























猟奇殺人ものでした。



ある目的に沿って殺人が行なわれていくなかで、みんなが犯人像をあれこれと想像する話だったんですが、犯人をカエル男と呼んだところが妙手ですね~。残忍な犯人がカエルにたとえられたことによって逆に怖さが増したと思います。



で、内容ですね・・・、う~ん、まぁこういう猟奇殺人ものは結果的に


「それまでに考えられていた犯人像とは全然違う人が犯人」
(被害者の家族とか、警察とかが実は犯人)



的な意外さはありふれてる感じはしますよね。


今作がその類いだとは言いませんが。






意外性で言えば動機の意外性もありますね。


ただのサイコ野郎じゃなくて明確に目標があったんですよ、みたいな意外性。

今作がそうだとは言いませんが、笑。









まぁ、色々と意外性のバリエーションを考えてみたときに、物語の流れからしても「ここ!」っていうところで意外性をぶっ込んできた作品








・・・の、つもりなんでしょう。



たぶんそういうところが評価された作品なんだと思いますが、










う~ん、僕としては、






あざとい!


って感じですかね~。




まぁフィクションの世界っぽいというか、ミステリのための世界っぽい感じがありありと出てたので割りと軽く読みすぎたのかもしれませんが、なんだかミステリを読んだ気がしなかったです。ルポみたいな感じ(笑)。






そんなにお勧めはしないですけどタイトルのせいで結構有名なので読んでみると話題にはなるかもしれません。






連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)
中山 七里
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