エラリー・クイーンの『Xの悲劇』です。




Xの悲劇 (創元推理文庫)
エラリー・クイーン
東京創元社
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内容(「BOOK」データベースより)
ニューヨークの市街電車で起こった事件は、サム警視の頭を悩ませるに充分なほど不可解なものだった。突然の豪雨を避けるため、婚約者や友人たちと市電に乗った株式仲買人が、なかでくずれるように倒れた。上着のポケットに入っていた奇妙な凶器で殺されたらしいのだが、密室状況の車内には被害者に悪意を抱く者が大勢いた。サム警視は事件の解決を元俳優の探偵ドルリイ・レーンに依頼するが、第2、第3の殺人が発生するにおよび、事件は意外な様相を呈しはじめる。巨匠エラリイ・クイーンが若き日にものした本格ミステリの傑作。新訳決定版。


















はぁ、やっと読めたよ、エラリー・クイーン。買ったはいいけどずいぶん長い間、積んでおいたもんなぁ。同じように積んである、ヴァン・ダインの『ベンスン殺人事件』もそのうち読まねば。(どうでもいいけど海外ミステリって、なんか字体が変じゃないですか!?読みにくくないですか!?ってかもっと字を大きくしてくれたら読みやすいのに!!)




と、いうわけでエラリー・クイーンの『Xの悲劇』です。エラリー・クイーンは国名シリーズのほうが先のようですね。国名シリーズで探偵役として作者と同じ名前のエラリー・クイーンという男が事件を解き明かして、悲劇シリーズはそのあとに別シリーズとして書いたんですね?島田荘司の吉敷シリーズみたいな。悲劇シリーズは最初、エラリー・クイーン名義じゃなかったらしいですよ。なんて今さらですか(笑)。無知ゆえ、すみません、もっと勉強します。




で、内容に入ります。探偵役のドルリー・レーン氏は耳が聞こえないですが類稀なる読唇術でハンディーを乗り越えながら事件を解決してくれます。今回は電車でポケットの中に毒のついたコルクが入れられていたせいで、男性が一人死ぬのでその犯人探しです。で、その直後にはレーン氏は犯人の目星がついていたらしいですけど、何やら勿体ぶりやがって、そのせいでさらに人が死んでいきます(彼には彼なりの、勿体ぶるだけの理由があったのですが、笑)。



ラストでは恐ろしいぐらいに緻密で論理的な推理を聞かせてくれます。

この謎解きのパートは読んでいてビックリしました。





長い(笑)!!!


そして場合分けが細かい(笑)!!



これは本当に衝撃的でした。読んでいて、「お前、話が長ぇよ」ってすごい思いました。でも勿論、十分に中身も濃かったんですけどね。でもあまりに話が長すぎてレーン氏本人も思わず使用人にコーヒーのお代わりを持ってこさせてしまいました(笑)。お前、自分の喉の渇き具合で、自分がしゃべりすぎであることに気付けっ!!いえ、もちろん冗談ですよ。



犯人の意外性はもちろんですけど、それ以上に「あぁそうか、そこに気がついていれば最初の事件の直後には犯人の目星がつけれたのか」と思うと、なんだか敗北感がありますね。上手いです。巧かったです。そして警察、間抜けすぎるぞ!!



最初にグチった通り、ちょっと読みづらいかなぁとは思うんですが、でも内容は面白かったです。ので、次は『Yの悲劇』も読もうかと思ってます。


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