東野圭吾の、加賀恭一郎シリーズ『新参者』です。





あんまり良くないって聞いてたんですけど・・・??


新参者
新参者
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東野 圭吾
講談社 (2009-09-18)
売り上げランキング: 1250


内容(「BOOK」データベースより)
日本橋。江戸の匂いも残るこの町の一角で発見された、ひとり暮らしの四十代女性の絞殺死体。「どうして、あんなにいい人が…」周囲がこう声を重ねる彼女の身に何が起きていたのか。着任したばかりの刑事・加賀恭一郎は、事件の謎を解き明かすため、未知の土地を歩き回る。






















いやー、大学の図書館で予約してみたらすぐに借りられました!

市の図書館だと何人も待たないといけなかったのでとても嬉しいです。大学生の特権ですね。

加賀恭一郎シリーズが大好きなので、これはもう本当に読みたかったです。だからドラマになってましたけど僕は一切見向きもしませんでした(笑)。もう一生懸命、情報を入れないようにしてました。

でも友人から、『新参者』読んだけどあんまり良くなかったっていう話を聞いてたので、どんなもんかなぁという期待と、期待を裏切られる不安とでドキドキでした。

本はまだハードカバーしかないんで、厚く感じられるんですけど会話文も多いので結構すぐに読み終えられました。


タイトルの『新参者』は、日本橋署に異動になった加賀さんが新参者として日本橋の商店街を歩きながら、同じく日本橋に越してきたばかりの女性を殺した犯人を突き止める、というところからですね。


目次を見ると全部で9章の短編から成り立っているように見えます。でも短編のようで繋がっていて、繋がっているようでいて短編としても充分読めました。

要は、女性が自宅で殺されていた事件の犯人を突き止めようと加賀さんが捜査に乗り出すんですが、その捜査の過程でふと気になった小さな疑問点を解消するためにわざわざ商店街を何度も歩いてひとつひとつその疑問点を解決していき、そのつど、商店街の人々と人情あふれるドラマを繰り広げる内容です。



被害者の家にはすでにキッチンバサミがあるのに、新品のキッチンバサミが置いてあるのはなぜか。
とか、
そんな事件とは関係なさそうなところの理由をひとつひとつ丁寧に「事件とは関係ないことを証明することが僕の仕事なんです」とかそんなおかしなことを言いながら捜査していくんですよ。

でもそれがすごくキレイに繋がっていくんですよ~。

これは本当にすごいですね~。感動しますよ。

嘘でしょ!?そんなどうでも良いことがそんなにうまくまとまっちゃうの!!?
って感じです。



しかもひとつひとつの話が
大体、事件とは直接は関係ないんですけど
すごく感動するんですよ。人情人情。


僕は授業中に読んだんですけどちょくちょく泣きそうになりました←


いやー、加賀さん、スゴイっす。

そして事件の犯人も、「ここまで事件とは関係ないことばっかやってから犯人が分かるんなら、どうせ結構ムリヤリな感じの犯人なんだろうなぁ」とか思ってたら全然そんなことなくて、犯人もなんか、なるほど納得って感じでした。理由も、なんか・・・なんて言うんでしょうね。誰も悪くないのに、勘違いや思いやりや親心なんかが色々と入り乱れてそれが結果的に事件に発展してしまったっていう展開もとてもツボでした。

そして事件の解決に実は一番協力していた、子供にもグッジョブ。

そんな小さいところから犯人を探し当てた加賀さんはさらにグッジョブでした。

そんで最後の、犯人が最後まで隠していた真相を犯人に激白させるところは本当に感動です。

もう・・・親心って!!!!『赤い指』でも泣いたけどさっ!!!!
このパターン!!!

もう、最高です。最高でした。







と、まぁ僕は本当に素晴らしい作品だったと思うんですけど今ネットで色々見てみたらそんなにやはり評価は高くないのかなぁと思いました。
まぁトリックとかがあったわけではないですからね~。見せ方の巧さで持っていった、というだけで事件だけ見たら普通の事件ですしね~。でもいいじゃないか、感動するんだから。


というわけで僕はとてもお薦めです!
さっそく最新作『麒麟の翼』も予約してしまいました!!



新参者
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