湊かなえの『贖罪』です。



贖罪 (ミステリ・フロンティア)
湊 かなえ
東京創元社
売り上げランキング: 23731



内容(「BOOK」データベースより)
取り柄と言えるのはきれいな空気、夕方六時には「グリーンスリーブス」のメロディ。そんな穏やかな田舎町で起きた、惨たらしい美少女殺害事件。犯人と目される男の顔をどうしても思い出せない四人の少女たちに投げつけられた激情の言葉が、彼女たちの運命を大きく狂わせることになる―これで約束は、果たせたことになるのでしょうか?衝撃のベストセラー『告白』の著者が、悲劇の連鎖の中で「罪」と「贖罪」の意味を問う、迫真の連作ミステリ。本屋大賞受賞後第一作。




















どうでも良いですけどさっきから『しょくざい』って打つと毎回『食材』がでてきます。

あと『贖罪』でググると第2検索ワードで、酒井法子が出てきて切ないです(笑)。





さて本題に入ります。


(さらにどうでも良いですけど、本の内容について書くので文字通り『本題』ってことですね)





今作は湊かなえはこういうの好きだなぁって感じがありありと出てますね。

wikiで見たら湊かなえは「登場人物の心情などを詳細に記載するために、『履歴書を書けばその登場人物の気持ちが分かる』との信条から、ちょっとしか出ない脇役でさえ履歴書をしっかりと書いてその心情を書いている」とのことです。

本当に登場人物の気持ちを大事にしているんだなぁと思います。


物語は、毎回ひとりずつの独白形式です。独白の形態は一人ずつ違いますが、会話はほとんどありませんし、あっても再現です。みんなの証言をたどっていくと少しずつ隠された真実に気付くようなスタイルなので割りと前作『告白』に近いですね。


内容は、小学生の仲良し5人組の女の子のうちの一人が知らないおじさんに連れていかれて殺されてしまいます。そのことをトラウマとして抱えたまま大人になってしまった4人の女性たちのその後の人生と、その独白から衝撃的な真実が判明する、という内容です。



いやー、僕はこれは面白かったですね。


本当はもっときちんと解決できたはずの事件が、ほんの少しの気持ちのすれちがいで迷宮入りしてしまったこの感じがとても切なくて良かったなぁと思いました。『告白』と比べられてしまうことも多いかと思いますが僕は『告白』よりもコチラを推す人がいても驚きませんね。僕はどっちも同じぐらいですかね~。

少なくとも『告白』『贖罪』と2作続けて独白スタイルでミステリを書きあげたので、湊かなえのスタイルが充分に確立しているということでしょう。


登場人物がみんな小学生時代のことを思い出してそれぞれ後悔していることなんかもあったりして、ノスタルジーが半端じゃないですね。おしむらくは僕には『グリーンスリーブス』という曲がどういうものなのかが分からなかったことでしょうか(笑)。


湊かなえは面白い!もっと読みたいです!!


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