制度の限界!?
今回も真面目なニュースをお伝えしたいと思います。
指定管理者制度 に関することです。
ここで、簡単に指定管理者制度の説明をしますと、
全国には色んな公共施設がありますよね?
公民館とか、美術館・博物館、市民センターとか。
これらは当然ですが、税金によって運営されています。
そして今までその運営を担当していたのは、主に地方公共団体です。
地方公共団体とは、地方自治体とも呼ばれますが、さらっと言えば神戸市とか大阪市のことです。
しかし、まぁ上記のような施設は基本的には赤字です。
しかもサービスが低い。
そこで営利団体(株式会社など)や非営利団体(市民団体、NPO法人、財団法人など)に管理を任せ、費用の削減とサービス向上を狙う。
これが指定管理者制度です。
普通は、公募によって団体を選びます。
ここまでの知識を基に、以下のニュースをお読みください。
芦屋市立美術博物館:来春休館の可能性も 指定管理者、市議会常任委で否決 /兵庫
◇共同事業体を指定管理者、市議会常任委で否決
芦屋市立美術博物館の指定管理者問題で、同市議会民生文教常任委員会は2日、
不動産管理会社「日本管財」(西宮市)と市民グループ「癒しの森」(神戸市東灘区)による共同事業体を指定管理者にする議案を否決した。
委員長を除き採決に参加した6人全員が反対したため、17日の本会議でも否決される公算が大きくなった。
来年3月末まで、市が委託したNPO「芦屋ミュージアム・マネージメント」(AMM)が同館を運営するが、本会議の否決で4月以降の休館を余儀なくされる可能性もある。
同館は、「GUTAI」の名で世界的に知られる前衛美術家集団「具体美術協会」のコレクションで知られてきた。しかし、03年、運営していた芦屋文化振興財団が市の財政難のため解散する方針が示され休館の危機に陥った。
その後、存続を要望する市民が中心になって作ったAMMが運営し、市も指定管理者制度への移行を目指してきた。
今年6月の本会議で指定管理者制度を導入する議案が可決。
公募した結果、6団体が応募。選定委員会が、「日本管財」と「癒しの森」による共同事業体を選んだ。「AMM」などの事業体が小差で次点だった。
2日の常任委では、「展覧会の経験がなく、館長や学芸員の人選も不透明」「共同事業体は芦屋市と直接的なかかわりがなく『市民協働参画』を掲げる市政方針と合致しない」
などの意見が出た。
はぁ????
って感じですよ。
そもそも、指定管理者制度は一応、公募という制度となっていますが、
できレースではないか、と一般に思われています。
つまり募集はしますが、選ばれる団体は初めから決定しているということです。
もちろん、施設や地方公共団体によって異なりますが。
今回の件では、これまで運営してきたNPO法人が負け、株式会社と市民団体のグループが勝ちました。
公正に審査されたはず・・・・
ところが土壇場でNGがでました。
はい、ここですね。
「展覧会の経験がなく、館長や学芸員の人選も不透明」「共同事業体は芦屋市と直接的なかかわりがなく『市民協働参画』を掲げる市政方針と合致しない」
もうね。
言葉もでません(`ε´)
こんなことを際になって言うなんて、初めから美術館を運営して欲しい団体は決まっていたのではないかっ!!
って思ってしまいます。
この出来事は指定管理者制度の問題を顕在化したものではないでしょうか?
変に安定性を重視して新規参入を拒むから、こういうことになるんです。
よくよく指定管理者制度そのものを考えて欲しいなっと心から思う、とある検定会社のスタッフでした。
長々と失礼しました
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