抗がん剤の投与は点滴針を静脈に刺して静かに流し込みます。抗がん剤自体、
かなり強い薬ということで担当の看護師さんもとても気を使いながらチェック
してくれました。
特に静脈に刺した点滴針から液漏れして血管以外に溜まってしまうと、
場合によっては組織が壊死してしまう結果を招くなど重大なミスを引き起こすことも
あるようです。ほぼ3時間ごとに、点滴針からチューブをたどりながら、
点滴液の滴下ペースと点滴薬パックまでのつなぎを細かくチェックしてくれました。
今回2回の入院期間は足掛け1か月以上になりましたが、その間わが両腕は常に
1~3本の点滴針と、適宜必要に応じて採血する採血針に刺しまくられることと
なりました。
最初の抗がん剤用点滴針は担当のドクターが刺して行き、看護師さんがそのあとを
丁寧に固定しながら「5/10Dr」と黒ペンで書込みしました。
点滴針はほぼ丸4~5日間程度で差し替える必要があるため、長期の点滴投与では
何回も針の刺し直しが行われます。 また抗がん剤と鎮痛用麻薬など強めの薬剤は
一度に同じ静脈から登用できないため、別々の血管に針を刺す必要があります。
点滴針も何本目になってくると、看護師さんが担当するようになり、さらに
段々歳が若くなってきました。別段、少々の刺し直しや静脈探しや内出血には
十分耐性がありますが、耳元で「あれ~?」とか「あ、突き抜けちゃった」と
解説付きで失敗されると精神的にあまりよろしくありません。素直に「すいません、
先輩を呼んできます」というご意見などは一番ホットする言葉でした。
ただ正直なところ、針を刺す瞬間の「ハイ、チクっとしますよ」の一言は