懸案だった腰の修理開始。

まず開いてみた。

6mmの銅線がたまたま穴に入っていたが、使用中は、銅線が穴から出てしまい表皮に突き出てしまう。

 

 

もともと男性の全身骨格。骨盤を女性のものに付け替え。スタンド式の模型は、骨盤に腰椎からの銅線がステンレスパイプ内を通って固定されている。

 

女性骨盤に変更するには、銅線を骨盤に通す穴をあける。その銅線は、人形を動かすと銅線も骨盤内で出たり入ったりするため、ホールを考えると好ましくない。以前は、銅線を骨盤内に固定していた。それが悪かった。プラスチックパテで銅線を骨盤に接着していたが剥がれてしまった。その後、銅線を短く切断したが、今度は銅線が表皮の腰部分から飛び出るようになった。それで再び銅線を飛び出ないように切断した。それ以降は、銅線に変わる鉄線を骨盤に通すこと。

 

鉄線を骨盤まで通し、鉄線の長さを腰椎の空洞内のある程度の奥まで長さを取り、骨盤まで通しただけ。多分、人形を動かしているうちに鉄線が腰椎側に引っ張られてしまう可能性があるだろうが、その時はまた修理だろう。

 

なんとかして骨盤に通じている鉄線を固定する方法を考えなくてはならない。一応、腰椎内の銅線とは別個だから、骨盤に入れば、鉄線を固定しても差し支えないことになる。固定方法で接着とプラスチックパテなどは、必ずはがれることがわかっている。理由は分からないが、油分がシリコンからも出ているし、もともと模型のプラスチックの表面が接着に向かないためだろう。

 

出来上がり。

 

ヒップの位置

 

骨盤の尾骨から陰部となる女性生殖器が入っている。ヒップの一番盛り上がったところは、肛門付近になる。ホールを入れていなくてもヒップの位置は、尾骨以降に定める。だいたいその付近に定めた。

ヒップの盛り上がったところは、便座に腰掛けるときでも騎乗位でも重要な位置になる。

 

ヒップ

 

ヒップを覆っているものは、パンストとタイツだが、パンストは、張ると固くなるからヒップ部分だけ、裂いた。パンストとタイツの二つで硬い表面になるため、パンストのヒップの当たる部分を裂いたのである。

 

ヒップは、板状の乳房を加工したものを使い、ガードルを加工したものに入れている。ガードルは、半分を縫い合わせ、さらに模型の上にある布に縫い合わせている。ガードルよりも薄くてガードル並みの大きさがあればほかでも代用可能。

 

ヒップを覆うとき、覆うものは最小限度にしなくてはならない。現在のところ、ガードルとタイツ。以前の失敗は、ヒップを覆うものにパンストを使ったこと。パンストは、はかせると必ず聴力が表面にかかって表面が固くなり、ヒップの柔らかさを殺してしまう。だから、柔らかいものを覆うものにパンストを使わない方がいいことになる。

シリコン、ポリエステル綿などの肉付け材料は、ストッキングとタイツで覆っている。

 

その上にパンストのパンツ部分をホールポケット用に加工。陰部のところを裂いて穴となる周囲にパンストの足の部分の筒状のカバーを縫い合わせる。

 

その筒状のカバーを骨盤内に入れる。後はホールをそこに入れる。

 

今回の修理とヒップや太ももの改良で骨盤の穴の周りに包み込む感じで骨盤の厚みが増した。そのため、ホールを装着すると以前よりもホールの位置が上がった。ただし、膣口の位置としては、真っ当な位置になったので以前のようなシュモクゾリは遠くなった。ただ、正常位も騎乗位も骨盤にシリコンなどが積み重なったため。程よいクッションになった。以前は、骨盤の骨がよく当たって痛かった。

試してみて、以前のようなホールの位置に下げたが、その膣口の位置は、たぶん肛門付近になるはず。その代わり、シュモクゾリはとてもやりやすくなる。

 

太ももの表皮の仕上がりが悪いが、ぶつぶつしているのはシリコンチップ。それを覆うようにポリエステル綿を使えば、だいたいよくなる。写真の太ももの表皮は、タイツでパンストよりも厚みがある。それでもシリコンチップのぶつぶつは目立つ。使用上は全く問題ないが。

 

太ももの太さは、以前よりも少し細くした。

 

腰回りの肉付けは、シリコンチップを使わず、ポリエステル綿だけで行った。

 

ポリエステル綿は、やや硬い傾向がある。

 

シリコンチップにしてもいいと思えるが、タイツなどの胴体に縫い合わせた部分は、ゴムなどで締め付け力が働いているため、シリコンだとたぶんめり込みやすいと思われる。

 

ウエストにあるゴムの締め付けは、下からパンスト、タイツ、ホールポケット用のパンツ部分がある。それらの締め付け力は、恒常的に常に力が加わっていると考えられる。シリコンだとめり込みやすいだろう。

 

ポリエステル綿は、充填当初から使いながら表皮で寄せたり、腹部の穴から手を入れて綿を動かして調節しやすい。

 

写真ではウエストがくびれになっている。ウエストの下のヒップの盛り上がりまでの部分には、ポリエステル綿を薄くしたものをかぶせるように覆っている。何もないと模型の硬さがもろにあたるかもしれない。

 

 

全身骨格模型を使用した人形製作では、何年間も壊れてはならない部分がある。

特にひざ、肩。手首バンドなどちぎれることはあり得ない強靭なものを利用して関節をつなげている。それは、シリコン系の24時間完全硬化タイプの接着剤をどうしても利用しなければならなかった。

 

膝は、模型同士が直接接しないように手首バンドを両側に接着し手首バンド同士が接するようにした。模型同士が接するとゴリゴリと音がする。その回避のための工夫である。

 

肩はその工夫をしなかったから、腕を動かす時に多少の音がする。股関節も同様だが、股関節は、骨盤側に股関節の丸い部分がはまるようになっているため、あえて対策しなかったが、横になって脚を頭のほうに曲げた時でも、ゴリゴリの音がしないようである。

 

股関節も壊れにくいようにした。今のところ脱臼の発生は無いようだ。肩も同様だ。

 

膝は、逆側に折れにくいように裏側に布バンドを張り気味に固定しておいた。

 

経年変化

 

ヒップなどは、一定の形を維持するように板状のシリコン乳房をうまく切り取って利用している。シリコンチップでヒップの盛り上がりを作っても経年変化で型崩れするからである。

 

型崩れは、使用年数が多くなると必ず発生するから型崩れがまずありえないシリコンの成型物を使うほうがいいようである。

 

型崩れは、ポリエステル綿でも同様だが、形が平坦なものは大きな問題にはならない。ただ、綿の綿よりは、ポリエステル綿のほうが固まりにくい傾向があるようだ。