忘れもしない中学三年の最後の修学旅行の話しだ。あたしとMiuと水夏丸は同じ部屋で三人一緒だ。Miuとあたしは「水夏丸の寝顔は天使だろう」などと盛り上がり、期待した修学旅行である。
>第一の事件
修学旅行は8:30までに駅へ集合となっていたのだが、5分遅れてやってきたのがMiuだった。担任が「遅いぞ」と笑顔での説教だ。担任も修学旅行が楽しみというのが笑顔からも見てとれる。5分程度の遅刻はまだ校長のなげぇ無駄話しが始まってもいなかったんで、厳重的な注意はなかったようだ。
Miuが来てすぐに校長のなげぇくだらねぇ貧血でぶっ倒れそうな話しが始まった。駅前で選挙を見てるような気分だ。そしてこの時に水夏丸の姿がないことに担任は焦っていた。校長の話しが終わって数分後に電車が到着した。それとほぼ同時に水夏丸は30分も遅れて堂々と登場。みんな指定ジャージーの中で一人だけセーラー服姿の水夏丸は目立っていた。
「なにやってるんだ!遅刻だぞ!」
セーラー服姿より遅刻を問題視した担任である。そして水夏丸の言い訳はこれだ。
「私の時計だけなんか左回りになってました。(´д`lll) 」
意味の分からない言い訳で学年中に笑いが発生したという
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>第二の事件
鹿煎餅というものがある。鹿に与える餌だ。京都出身の水夏丸にとっては懐かしかったかもしれないが良く分からない。生徒の半数以上が鹿煎餅を買っては鹿に餌を与えている。あたしやMiuからすれば「餌を買って食わせるって飼育がやるもんじゃね?なんで金取られてまで飼育しなきゃなんねぇの?」だ。あたし等は黙ってみてようぜと笑っていたのだが。水夏丸は鹿煎餅を多量に購入していた。Miuが「餌あげるの?」と聞いたところ水夏丸は「私が食べるのo(^▽^)o」と答えた。京都出身なのに。。。こういうバカもいる。
その会話から数秒後に一匹の鹿が水夏丸に接近していた。狙いは煎餅だろう。水夏丸は「私が食べるの!」と怒っていたが。。。鹿と食料で喧嘩する幼女。。。失礼、女子中学生である。黙ってみていたあたし達は数分後には水夏丸を見失うことになる。ある一部部分に鹿が多量に集合していた。そしてその中から水夏丸の悲鳴。。。「取られるー!全部取られるよ!やめてー!!」アホ。。。背丈も小さい水夏丸は上に煎餅を上げても悠々と奪われてしまったそうだ。すべて取られて鹿は満足気に退散し、その中から水夏丸の姿を確認。怪我はないかと係員や教師やあたし達も水夏丸へ駆け寄った。
「私が食べるはずだったお煎餅はどうなるんですか?o(;△;)o」
どうもならねぇよ。。。
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>第三の事件簿
決められた時間にバスへ戻ることが条件の自由行動だ。あたし等三人は土産とか見て回っていたのだが途中でやっぱり水夏丸がはぐれる。一人でセーラー服着てる水夏丸なんて後でも探せるとあたしとMiuは土産の探索を存分に楽しんだのだ。しかしこれが悲劇を生む。考えていなかったのだ。あいつはチビであることを。
集合時間になる数分前にあたしとMiuは水夏丸を探そうとしたのだが一般観光客も多く、また他校生徒との修学旅行とも重なってチビ水夏丸の頭さえ見えないのだ。かなりやべぇと慌てたあたしとMiuは手分けをして探したのだが何処にもいない。やっと見つけたその場所はダンゴ屋で他校生徒の男女に囲まれてる水夏丸がいた。かつあげとかそんなんじゃない。「かわいいー」「子供みたい」とかで騒がられてアイドル状態なのだ。しかも団子を奢ってもらってる様子でご満悦の水夏丸。。。こいつ物凄い食べる子だが背も伸びないし太りもしない。栄養はどこへ流れているのだろうか。。。
あたしが水夏丸を引っ張り出して「集合時間に遅れてんだろ!」と三人でバスへ走った。が、バスがいなかった。
生徒を残して去っていくってどういうことだ!!とあたしやMiuが怒っていると、水夏丸が。。。。。「とりあえずお団子でも食べてバス待とうよ(*゜▽゜ノノ゛☆」
あたし達がいないことに気づいた担任がバスで引き返してきてみっちり叱られた。あたしもMiuも当然のように水夏丸が悪いと担任に言った。水夏丸は。。。。。
「私悪くない。美味しいお団子が悪いです(⌒¬⌒*)」
この言葉に激怒していた担任は消沈したようで「そんなに美味しかったのか」と呆れ顔だった。水夏丸は得意気に「美味しかったですよ!!」と嬉々と語りだして、水夏丸のお団子講座に付き合わされていた担任も気づけば「いや、でも団子ってのは」のせられてる。。。ここにバスガイドまでが団子話しに参加してしまうほどだ。
仕事しろよなガイド。。。ダンゴは醤油だやれアンコだやれゴマだってどうでもいいじゃねぇかそんなの
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>第四の事件簿
ある意味で楽しみのひとつにある就寝時間。男子生徒が女子生徒の部屋に忍び込んでなどと話していた。あたし達三人は同じ部屋だ。だが根性もねぇ男子生徒共は行動に出なかった。「つまんない」と呆れるMiuもなにか期待していたものがあるのだろう。そういうことに興味のない水夏丸は一人で読書をしていた。つまらないやつ。
就寝時間になっても寝ないものだ。あたしが「これから男子が来るんじゃね?」などと盛り上げていた。水夏丸だけは話しに入らない。20分もして誰もこないことで諦めたのだが水夏丸が「自分達で乗り込めばいいでしょ」と始めて喋った。しかも過激な発言。。。
だが廊下に見張りの教師がいるだろうとあたしとMiuは腰が引けた。男子生徒もこういうことで出れないのだろう。だが水夏丸は堂々と部屋から出てしまう。すぐに戻ってきて「いないよ」強すぎる。。。
水夏丸を先頭にあたしとMiuは適当な部屋へと忍び寄った。水夏丸が足を止めたのは三つほど離れた部屋の前だ。もしかしたら女子生徒の部屋かもしれないがそれはそれでいい。スリルを楽しみたいだけだ。オートロックのため開かなかった。水夏丸が静かにノックを繰り返す。それも三三七拍子。。。やるな、このチビ。。。
ドアが開いて出てきたものは隣のクラスの男性担任教師だった。。。(^-^)/オワタ。。。
「なにやってんだ?お前等」こえぇっ。。。すえぇ威圧のある声だった。だが水夏丸は怖いものがないのか素なのか。。。「開けてはいけない扉が開かれてしまったに。。。バックしま~す♪」
バックしようがなにしようが廊下で1時間の正座という罰を食らった。水夏丸の悪質ボケに振り回されていると知ったのはこの時からである。
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>第五の事件簿
1時間の正座中に何度もあたしとMiuを笑わせた水夏丸。こいつのおかげで苦痛の1時間も楽しく終えた。そしてさすがに疲れもあってあたし等三人は即布団へ。真ん中には当然のこと水夏丸を寝かせた。だがこれが修学旅行で最大の悲劇になるのだ。
水夏丸は物凄い寝相が悪いのだ。あたしは腹部に踵落としを食らって苦しみに目覚めた。Miuなんかは水夏丸の裏拳を顔面に受けて鼻血を出していたほどだ。あたしとMiuはそれぞれ布団を離してもう一度眠った。だが数十分後。。。「どうしてパトラッシュが死ななきゃいけないのよーっ!!!」もの凄い大声での寝言に教師までが部屋に来た始末だ。しかも寝言言いながら泣いてるしな。。。その後も何度か寝言を繰り返していてその都度あたしとMiuは目を覚ましていた。一番意味が分からなかった寝言は「私はうんこだからいいの」おまえほんとにそれでいいのかよ。。。
2日目の就寝では女教師が「水ちゃんはこっちの部屋で寝てね。同じ部屋の人達が寝れないって言うから」と部屋を隔離されたのである。