ニューヨークリノベーションリポート オフィスデザイン
やりたい仕事のことを想像することは、楽しくもあり、
また重労働であり、現実がのしかかる。
「それでどうやって生活していくのか」
考えることは面倒だ。
仕事をもらう代わりに差し出すのは、
ぼくらの時間であり、つまり「いのち」である。
ニューヨークではこのことを意識させられた。
僕のNYの友人は、やりたいことを模索して海外に飛び出した。
彼女のオフィスは世界的に有名なデザイン事務所である。
まずオフィス空間が日本のそれと大きく異なる。
横に長い机、特に隣人との仕切りはない。
(それだけゆとりがあるのだが)
各自が自由に仕事に打ち込んでいる。
ボックス型の収納が丁度いい高さに積み重ねられていて、
その上には植物があり、高く白い天井へと続く。
特徴として全体の照明は暗く、
各自で机に照明を置いているのだ。
ほどよく気持ちのいい緊張感がオフィスにはあるのだけれど、
仕事に打ち込んでいる顔はとてもリラックスしているように見える。
平日の24時間中、仕事の時間は平均10時間以上。
一日でもっとも時間を過ごすオフィスの空間と仕事内容。
この部分で思考が停止してしまえば、
人生の半分近くを放棄したも同然なのだ。