イベントだった
注目されることが苦手
ちやほやされることが苦手
『かわいいね』の言葉にいちいち喜ぶほど子供じゃない
久々に浴びたライトは熱かった
鳴り止まない音楽は耳が痛かった
服を脱いだり
髪をとかされたり
マネキンになった気分
なんでここにいるのがあたしなんだろうって
不思議な感覚で立っていた
若くて綺麗な人はたくさんいる
『お前らしいな』って言葉は苦手
あんたあたしのなに知ってるつもりって可笑しくなる
だって本当のあたしなんて
自分ですらわからない
だから言われるたびに
『へぇ。あたしってそうなんだ』って他人事
みんな『自分らしさ』を認識して生きてるの?
『お前昔、人生は熱く一筋に!ってよく言ってたよな』
そうだっけ?
全然覚えてないごめんね
自分が言ったであろうその言葉に
背中を押されて今があると言ってくれた人の存在は嬉しい
あたしは表舞台で注目されて活躍するよりも
影で誰かを支える生き方がやっぱり合ってると思った
自分の利益ではなく
誰かの笑顔の為
自分のために頑張る力には限界がある
でも
自分の頑張りが誰かを救うと思えば
その力に限りはないから
『お客様は神様ではない。
1人の人間である』
テスの社長の言葉はあたしの人生を変えたと思う
ちやほやされることが幸せではない
1人の人として
今なにを思い
なにを欲していて
どんな気持ちに寄り添って貰いたいのか
相手にとっては不利益であろうけども
それでも自分の人としての気持ちを
受け入れてくれた時に誰もが
孤独から抜け出すことができて
大袈裟だけど
生きていて良かったとすら思えるものなんだと思う
人はみんな孤独で
寂しがりで
『こうして欲しい』という欲求を
マナーとして口に出さないように生きてるから
その隠している本当の気持ちを
言わずとも引き出して叶えてあげたいと思う
あたしのじいちゃんとばあちゃんが
教えてくれた宝物