今日はキリマンジャロだ。
俺はおもむろに封を切るとお気に入りのカップに乗せた。
中からかすかな挽いたコーヒー豆に香りが俺の鼻腔をくすぐると
口の中はまるで初恋の様にやがて訪れる麗しい苦味に恋焦がれている。
やがて6900円で買った八ッセルホブズの電気ポットが少しやかましい
音を立ててお湯を沸かすと同時にサーモスタットがカチンとスイッチを上げる。
大した奴だ。
俺は勝手に切れるスイッチにいつも感心していた。
ハンドルを持つとずっしりと重みを感じる。
俺はゆっくりと滑らかに熱い思いを込めて褐色の恋人にお湯を注ぐ。




