生きていく中で

たくさんの後悔をしてきた


後悔をしない

人生を歩む者はいるのだろうか


日々後悔を繰り返す


後悔するたびに

上がろうという気持ちと

下がり過ぎた気持ちの狭間で

もがき・・・

悩む・・・


あーすれば良かった

こーすれば良かったと

過去を振り返ってみても

もう、戻れないことは

わかってはいる


それでも

後悔せずにいられない


ドラえもんのタイムマシーンは

存在しない。。。


やり直せなければ

また、始めればいい


自ら言い聞かせる


ここから始めよう


最初の一歩は

まるで、崖の端からのジャンプのようだ


落ちるか・・・

這い上がるか・・・


まだまだ、やれる?


自問自答をする。


まだまだ、やれる!


這い上がれる!


ダメなら、また後悔すればいい

後悔しながら、生きればいい


後悔は失敗ではないのだから・・・


また、始めればいい

小学1年生のとき・・・

ランドセルは

背中からはみ出すほど

大きかった


小さな体には

この

大きなカバンさえ

大きな負担な持ち物だった


毎朝泣いた・・・

黄色い帽子で

前が見づらかった

目が隠れていても

涙は頬を流れ落ち

隠しきれはしなかった


帰り道

大きなランドセルの上に

またランドセルが重なった

1つ

また

1つ・・・


小さな体は

その重さを支えきれず

亀のように

這いつくばった


亀になった

小さな体は

一歩・・・

また

一歩・・・

前に進んだ。。。


前には

身軽な足取りで歩く姿・・・



毎朝泣いた

ダレもわかってはくれなかった


一日・・・

また

一日

家も人もいない

林と畑だけの道

小さな体で歩く

40分間

ひとりで泣きながら帰路を歩いた


後ろから

誰かがランドセルを掴んだ

前へ

後ろへ

大きなランドセルが

大きく揺れる

同時に

小さな体も

大きく揺れた・・・

掴んだ手が離れると同時に

小さな体は

地べたに投げられた・・・


前には

笑いながら

走り去る姿・・・



毎朝泣いた

ダレも気づいてはくれなかった


真新しいランドセルのベルトは

今にも切れそうになっていた・・・


『一緒に帰ってあげる』


今日はひとりじゃない・・・

そう思うと嬉しかった


この溝川跳んだら

一緒に帰ってあげる


小さな体には

小さな溝川が広く見えた


大きなランドセルを背負ったまま

勢いよく跳んだ


着地で片足が落ちた・・・


落ちた足は

靴も靴下も泥まみれになった


『きたない!』

走り去る後ろ姿


泣きながらひとりで帰る



毎朝泣いた

学校が嫌いだった


『一緒に帰ってあげる』

やっぱり嬉しかった


こっちの道から帰ろう

そう言われた


普段通ることのない道・・・

昼でも光は差さず

草が覆いしげる道・・・


こわくないよと言う


こわかった・・・

でも、一緒に帰れる・・・
後を着いていく・・・

ゆっくりとした足取り

着いていく・・・


次第に・・・

離れて行く・・・

着いていく・・・

離れて行く・・・


追いかける・・・


でも・・・

走っても・・・

走っても・・・

追いつかない・・・


真っ暗な道・・・

置き去りにされた


泣きながらひとりで帰る


信じる言葉はない

と思った。。。



毎朝泣いた

毎朝泣いた


黄色い帽子は

茶色に煤けていた

真新しいランドセルは・・・

あちらこちらに

キズや折り目

亀裂が入っていた


学校に行きたくなかった


ダレもわかってくれなかった


ダレも気づいてくれなかった


また、帰りの時間がやってくる・・・


大きなランドセルの上に

またランドセルが重なる

1つ

また

1つ・・・

小さな体は

その重さを支えきれず

亀のように

這いつくばる


後ろから

誰かがランドセルを掴む

前へ

後ろへ

大きなランドセルが

大きく揺れる

同時に

小さな体も

大きく揺れる・・・

掴んだ手が離れると同時に

小さな体は

地べたに投げられる・・・


泣きながら帰る

長い道のり・・・


止めどなく続く

帰路の苦痛・・・


となりのクラスの子の声がした

『一緒に帰ろう』


どれほど

悲しい顔をしていたのだろう。。。

どれほど

怯えた顔をしていたんだろう。。。


手をつないでくれた

同じ歩幅で

ゆっくり歩いてくれた


ひとりじゃない帰り道

初めてだった。。。





永遠に続くと思っていた日々。

振り返れば

遠い記憶。。。



だけど・・・

今でも忘れない


『一緒に帰ろう』





若干7歳の出来事。。。



寂しくない?

と聞かれたら

大丈夫・・・

と答えた


辛くない?

と聞かれたら

大丈夫・・・

と答えた


大丈夫・・・


そう・・・


大丈夫。。。


答えに意味などないと

知っていた。


それでも・・・


『大丈夫』

という答えに

誰しも

そうか。。。

と答えた


たとえそれが

自己暗示の言葉だと

わかっていても

『大丈夫』

と言う答えに

納得せざるおえなかった。


大丈夫・・・


問いたにも関わらず

大丈夫か・・・

そう誰しもが

自分に

自己暗示をかけた




忘れるための行事


なのに・・・


思い出を

ひとつ捨てるたび


思い出す



忘れかけてた
遠い記憶

ふと、よみがえる
懐かしい日々

思い出は・・・


残酷なほどに美しい