2020年11月に出産し、娘も早や9ヶ月。

1年経つ前にコロナ禍の妊娠・出産体験を文章に残そうと思います。

これから出産する方の参考になれば嬉しいです。

 

〈 妊娠発覚 〉

新型コロナウイルスが日本でも流行し始めた2020年3月妊娠が発覚した。

3月に入ってから、子宮の痛み、3週間近く微熱が続き、「PMSか婦人科系の病気かな?そろそろ病院行った方がいいな」と思っていた。

体調がずっと優れず、胃がムカムカする日が続いていた。

身体の違和感が重なり、「あれ、もしかして・・・妊娠?」この時初めて「妊娠したかもしれない」というワードが頭の中を駆け巡った。

生理周期が元々長く不順だった為、生理が長くきていないことをあまり気にしていなかった。

 

初めて妊娠検査薬を買い、結果をみてみると「陽性」

嬉しさの前に驚きと身体の不調が妊娠からくるものだったことへの安堵感を覚えた。

妊娠検査薬が陽性でもまだ半信半疑で、婦人科で検査しないと信じられなかったので数日後に近くの婦人科で診てもらうことにした。

 

予期せぬ妊娠だった為、何も気にせず大好きなお刺身を食べ、コーヒーを飲み、飲酒や徹夜での仕事、大きな荷物を運んだり半日サイクリングをしたり妊婦がしてはいけないことをたくさんした生活を送っていた。

こんな生活をしていたのにお腹の中にいる小さな生命は無事なのか。

検査結果がわかるまでに数日はずっと不安な気持ちだった。

 

診察当日、お医者さんから「おめでとう、元気に動いてるよ。」小さな心臓がものすごい速さで動いているのをエコーで確認した。

「ああ、生きてる。よかった。」心の底から安心した瞬間だった。

 

婦人科での会計時、じわじわと今までの不安が安心に変わり、自分のお腹の中に新しい生命が宿っていることになんとも言えない感動と生きていることへの感謝で、ぽろぽろと涙がこぼれた。

あの時お会計の担当したお姉さんの面倒そうな顔は忘れない。

わたしもこんなところで泣きたくなかったよ!

 

こうして私は幸運なことに晴れて妊婦となったのであった。

 

 

 

〈 2020年 コロナ禍の妊婦生活 〉

妊婦になってからまず頭をよぎった不安は「新型コロナウイルス」だ。

この頃妊婦が感染した場合、赤ちゃんにどのような影響が及ぶか未知だった。

コロナ禍の妊娠は自分の思い描いていた妊婦生活とはかけ離れていた

 

検診の付き添いNGだったので、検診中最初から最後までずっと一人。

 旦那にリアルタイムでエコーで動いてる我が子の姿を見せることができなかった。

・赤ちゃん教室が開催されず、友達できない&情報収集がネットのみ

第一子ということもあり、わからないことだらけ。情報はすべてネットに頼った。SNSで知り合った同時期に妊娠した妊婦さんたちと励まし合いながら妊婦生活を乗り切ることができた。ネットの普及している時代で本当よかった。

妊娠期間中はほぼ家から出れず。出ても近場を散歩する程度。旅行や友達と会うこともできなかったのでせっかくの貴重な産休期間も満喫できなかった。

罹患のリスクが怖くて親にも中々会えない。里帰り出産は推奨されない。私は里帰りせず自宅近くでの出産を決意。

妊婦が罹ってしまった場合の赤ちゃんへの影響が心配で常に不安。お腹の中の命を守らなければいけないプレッシャーがかなりあった。

 

出産後も

入院中の面会NG。父親も含め家族と会えたのは出産してから1週間後の退院時。

出産時にマスク着用。最終的にマスクが酸素ボンベに変わっていた。

入院中のお祝い御膳は黙食で一人で食べる

出産後、家族や友人に中々赤ちゃんと会ってもらうことができなかった。いまだに会えてない友達の方が多い。

 

 

逆に良かったことは

・テレワークになり、つわり期間もほとんど自宅で過ごせた。そのおかげで大分つわりがマシだった。

・旦那もテレワークでほぼ自宅にいたのでかなりサポートしてもらえた。本当これは大きかった。

・どこにも行かず家でゆっくりできた。

 

 

通常とは違う妊婦生活だったが、無事2020年秋に出産した。

 

 

〈 2020年 11月出産 〉

実は臨月になってから大病院に転院になった。

 

転院の理由は

「赤ちゃんが前回の健診の時と同じサイズで成長していない可能性があるから」

 

臨月の検診時に産院で今すぐ大病院で診てもらってくださいと言われとてもショックだった。お腹はこんなに大きいのに赤ちゃんは育ってないの?不安な気持ちでそのまま大病院へ行き、検査をしてもらい、低体重かは微妙なところだが可能性がゼロではないので転院が決定。

 

 

出産当日。朝おしるしが出て、夜には2分間隔の本陣痛。

出産時は立ち合いNGが決まっており、病院で一人で耐えなければいけないという心細さでギリギリまで家で耐えていた。

病院に着くと一人陣痛室で陣痛に耐える。よく旦那がいても何もできないからいても邪魔という話を聞くがそんなことない。手を握ってくれたり、腰をさすってくれる人がいるだけで大分違っただろうな。看護師さんも足りてないようでほぼ一人で耐えなくてはいけなくて本当にこの時間辛かった。

 

病院ではマスク着用をお願いされており、マスクをしながら陣痛に耐えていた。

出産の時もマスク着用していたが最終的にマスクが酸素ボンベに変わっていた。

息苦しくてマスクする余裕なんてなかった。

 

日を跨いだ次の日の明け方無事出産した。

実際産まれた赤ちゃんは予定日より10日超過していたが2500gと通常より少し小さめだった。

 

退院前に赤ちゃんを出してくれた助産師さんから出産当時のことを教えてもらった。

 

通常、胎盤の真ん中らへんにへその緒がつくが、わたしの場合、へその緒が胎盤の端についており、へその緒自体も少し細かったそう。(臍の緒は着床の時に決まるらしい)それが赤ちゃんが小さかった原因かもしれないということ。

 

また子宮口全開から長引いてしまったのは、赤ちゃんの首にへその緒が巻きついていたので赤ちゃんも慎重に出てきたんじゃないかと言っていた。

(分娩室に入ってから4時間産まれなくて一度陣痛室に戻って促進剤を投与して産まれた)

 

助産師さんから

「この子はそんな中生まれてきた子だから

生命力の強い子になるよ」

と言ってくれた。

 

小さく生んでしまったことへの不安や申し訳なさがあったが、

助産師さんのこの一言にとても救われた。

 

命がけで産まれてきてくれた我が子に感謝。

心から産まれてきてくれてありがとう。

たくさんの愛情を注いで育てようと思う。

 

 

 

 

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