【ヤングケアラーの事、あらためて考えました】
3月4日(土)に、江別でヤングケアラーについての講演会がありました。
お話してくださったのは、大阪歯科大学の濱島先生、元ヤングケアラーとして藤田さん、そして北海道のヤングケアラー支援について加藤さんが現状をお話してくださいました。本当に、ありがとうございました。
濱島先生のお話の中で、特に印象に残ったのは、「お手伝いとケアは何が違うのか」です。子どもが家のお手伝いをすることは、昔から普通に行われていましたし、かえって「お手伝いして偉いね~」と褒められることもあります。
けれども、一番違うのは「そこに責任が伴うか」でした。やりたいとかやりたくないとかではなく、子どもがしなければ家族の生活が成り立たないために、子どもは自分の時間を削ってでも、家事や兄弟の面倒、病院への付き添いなどをするのです…友達と遊びたくても断って…そして、精神的に追い込まれます。
私は、この自分の感情を押し込めて、親や祖父母の愚痴を聞いたり、慰めたりする(家族の精神的なバランスをとる)ことも大きな問題だと感じました、この感情の扱い方が、後々心の不調につながるのではないかと危惧しています。
まだ、ヤングケアラーという言葉も認知もなかった頃、ある生徒に出会いました。
その子は、学校を休みがちでした。多くは語りませんでしたが、なんだか辛そうだなぁと感じていたある日、「お母さんがいつ死んじゃうかわからないから、心配で学校に来れない」と言うのです。よく聞くと、お母さんは自傷行為が激しく、この子はそのたびに「お母さんが死んじゃう…」と不安に思っているというのです。
その後、その子と先生の承諾をいただいて、お母さんにお会いしました。両手(手首から腕まで)に包帯を巻いていたことが、本当に痛々しかったのを覚えています。
家事はほとんどその子がやっていて、さらにその子はお母さんの話も聞いて、励まして…お母さんにとっては、この子がいないと生きられない状況でした。
私は、何もできない自分に無力感を感じる事しかできず、「とにかく生きてほしい」とお母さんにお伝えするのが精一杯だったように記憶しています。
あれから〇十年経ち、「ヤングケアラー」という言葉に複雑な思いがわいてきます。あの親子は、今どうしているのだろう~あの頃に、私にもっと知識があって、このような社会の認識があれば、どこかにつなぐことができたのだろうか…けれども、今も私が関わっている生徒の中には、まだまだ辛い思いをしている子がいる…
体験をお話くださった藤田さんは、「アドバイスはいらない、一緒に考えてくれる大人がほしかった」といいました。
私は、これからも「一緒に考える大人」という存在になりたいと思いました!
本当に、貴重な機会に感謝します
「心のストレッチ」
・3月21日(火・祝) 18:30~20:30
・今年度最後の心のストレッチです。
一人で考えるより、誰かにお話ししたほうがスッキリすることもあるかも
しれません。自由にご参加ください。
来る時間、帰る時間も自由です。
「心の保健室」
・3月27日(月) 10:00~13:00
・個別相談となります。お一人50分です。
詳しいことは、市民交流施設「ぷらっと」にお問い合わせください。
・電話:011-374-140
※毎月第4月曜日に実施していましたが、来年度は6月・10月の2回の実施です。
「個人カウンセリング」
新規の方は、「ぷらっと」の個別相談にお申込みください。
今年度も、ありがとうございました。