数年前に出版された新書で『国家の品格』と言う本がありました。
このタイトルが気になって買って読んだのですが、新書版のイメージとはちょっと違いますが、痛快と言うか、文章も軽快で面白い本でした。
この作者の藤原正彦さんは、本職は数学の先生で、何作か数学関係の本も出されているのですが(まだ1冊も読んでませんが)、作家新田次郎さんの息子さんだそうです。新田次郎さん自身も本業は気象学者だそうです。

奥様も心理学の講師で翻訳家として活動されているらしく、家族中文才に恵まれた家系のようで、文才の無い私には羨ましいかぎりです。

一年ほど前からまた気になっているタイトルの本があり、先日やっと購入して読みました。
『聞く力』と言うタイトルで、作者は阿川佐和子さんです。
元アナウサー(最近はインタヴュアー?司会?)の彼女が、これまた新書版で出した本で、一体どんな内容なのか興味津々だったのですが・・・はっきり言って半分まで読んでガッカリ。只のインタヴュー体験談の様な内容で、「こんな本、新書で出すかぁ?」と言う感じでした。

でもまあ読みやすい文章だったので、もったいないので読み進んだのですが、週刊文春の対談やインタヴューでの失敗談や苦労話を中心に「聞く」と言う仕事の一喜一憂が書かれており、対談相手も有名な人が多かったので、内容としてはまあまあ面白いと言える読み物でした。

終盤に差し掛かった最後の2~3章で、やっと「聞く」と言うテーマについて「なるほど~!」と思われる阿川さんのまとめがあり、まあ「買ってよかったかな」と・・・。(笑)
それにしても『聞く力』って、素晴らしいネーミングだと思いませんか?すっかりそのタイトルに引き込まれてしまったのですから。

余談ですが、『聞く力』の書籍の後ろの出版物紹介に『~力』と言うシリーズが何冊かありました。『聞く力』のネーミングは素晴らしいと思ったのですが、それがヒットしたからって、なんと安易なネーミングだろうと・・・(>_<)
『聞く力』でタイトルから感じた魅力は感じられませんでしたから、当然読んでみようとは思いません!
同様の事は『国家の品格』でもありましたね。『~品格』と言う本が何冊か出ていましたが、読む気もしませんでした。
同じ柳の下にドジョウはいませんから~。(^_^;)