▼週末、父の眠る丘で偲ぶ会を行った。地方都市へ移住したのが2015年。あれから4年経った。

 

 

▼父の旅立ちからちょうど1年。眠りの場所に定めたこの地にて、この週末は身近な親族とささやかな追悼の宴を持った。

 

 

▼時あたかも、新元号が話題となったこの4月。来たる「令和」に繋がる万葉の和歌が、この地で大伴旅人が催した宴で詠まれたというのも、何かの縁を感じる。市街地が一望できる悠久の丘で、眼下に広がる街並みを眺めながら、墓参りの後しばらくたたずんでいた。

 

 

▼一昨年の緊急入院の後、ほぼ1年続いた入院生活の間、週末はお見舞い通院だった。とてもキャリアコンサルタントの養成講座に毎週末通える状況ではなかった。昨春の父の旅立ちから程なく始まった養成講座。この時はまるで「さあ、力いっぱい、やってこいよ!」と言われた様にも感じた。覚えることや理解することがたくさんある中、久々に頭を絞り、多くの人にも積極的にコンタクトして、様々なことを貪欲に吸収してきた。

 

 

▼故人を偲ぶ宴の後、少し落ち着いたところで、キャリアコンサルタントの試験に合格して、目標に掲げてきたことが一つクリアできたことを報告した。最近は支援と介護の狭間を行き来しながらも、節目の今日の長距離移動に不平の一言も言わなかった母や、首都圏から参列してくれた妹たちも喜んでくれた。

 

 

▼会食の場にほど近い石碑の句が目に留まり、もう一度、初めの決意を振り返る一日となった。

 

 

東風吹かば  匂いおこせよ梅の花

主人なしとて  春な忘れそ