今日、実家に寄りました。

私の家から車で5分のところです。

まあ、実家にはしょっちゅう顔を出しますね。母が今一人ということもあるし、車もないのでお買い物に付き合ったりもします。

一度、大動脈瘤の手術も受けているので、それも心配ですし・・・。

以前も書きましたが、母は30代前半で未亡人になり、女手ひとつで兄と私を育てました。

朝から昼までは外に働きに出て、午後は自宅で書道塾。

その合間に家事をこなし、母のくつろぐ姿は私の記憶にありません。

父は胃がんで、それが分かったときはもう末期。 自分で車で病院に行き、車を駐車場から出すことなく1カ月弱で亡くなりました。

母にとって、その時間は、覚悟をするには短かすぎたことでしょう。

しかし、父の死後、凹んでばかりいられない現実が待っていました。

たしなみのあった書道で師範を取り、書道塾を開きました。

自宅での仕事を選んだのは、まだ小学校低学年の私たちを、かぎっこにさせたくなかったからだそうです。

父親を亡くしたばかりのわが子を、それ以上不安にさせたくなかったようです。 


そんな母に、私は今日

「なんかお友達が、手作り石鹸の教室とか、織物教室とかに誘ってくれたんだけど、なんか今はそういう方向に気持ちが向かないんだよね。 今はたまぁにお茶やランチに出かけておしゃべりしてるくらいがちょうどいい。」

と、言いました。

すると母は、

「それくらいでいい。気持ちが疲れてる時は、気分転換と言ってあれこれやらなくていい。一番気がかりなことが解決しないことには、なにをしてみても気休めにしかならない。 決して気晴らしにはならないよ。今は、この現状にどっぷり浸かってやっていくほうがいいんだよ。一時的に忘れられるかもしれない、楽しいかもしれない、でも家に帰るときはかえって悲しくなる。」 

と。

深い言葉(>_<)

母にとって、夫の死はどれだけ頑張ったって元には戻らない悲しすぎる現実。

悲しみにどっぷり浸かって、泣いて泣いて、そしてたまに、自分が本当にやろうと思ったことだけをして、少し笑って、そうやってゆっくりゆっくり現実を受け入れていったって。

すごい人だ。

たった一人で・・・。

かなわないね。

そういえば、そんな母も、毎晩暗い部屋で一人で泣いてたっけ。

でも朝になると、私たちの前には、毎日おいしい朝ごはんが出てきたんですよね。

泣きながらも前に進む!

進むしかないですもんね!!


改めて言わせてください。

お母さん、ありがとう!!!