日々の記録と本の感想です。
あくまで私の好みによる評価になります。
あなたの好きな作品を酷評することもあるかもしれませんし、
あなたの嫌いな作品を賞賛することもあるかもしれません。
気を悪くせず、大目に見て下さいね。
どきどきフェノメノン
ミステリー作家として、名前だけは知っていましたが、
森博嗣作品は読んだことがありませんでした。
暇つぶしに入った本屋のオススメとして平積みされていたので購入。
物語の舞台は大学院の研究室。
窪井佳那が彼女を囲む人々と接することにより生まれる感情“どきどき”を、
まるで研究結果のように客観的に判断していきます。
彼女の周りの人々は、とても興味深い設定です。
後輩には、爽やかな青年と人形オタク。
ダンディな指導教官に、謎の怪僧。
夜な夜な犬の銅像を磨く人もいます。
彼らと関わることで、様々な“どきどき”を楽しみ、
その“どきどき”が恋であることを少しずつ認識していきます。
そして最後に、誰かが彼女に理系としてではなく、
理由の見当たらない文系としての“恋のどきどき”をさせます。
設定だけ振り返るとおもしろいのですが、
私はあまり楽しめませんでした。
まず、せっかく興味深い設定の人々がまわりにいるのに、
彼らが物語の中でそれほど見えてきません。
いや、主人公の窪井佳那でさえ、見えていないかもしれません。
彼女が“どきどき”することばかりに焦点をあわせているので、
登場人物の個性・設定をそれほど活かしておらず、
結局、その“どきどき”も中途半端に終っている感じです。
また、“どきどき”の表現も、
文章のテンポくらいで、
文章としてのヒットを私には感じられませんでした。
綺麗でも、苦々しくてもいいのですが、
「この言い回しは凄いなぁ・・・」と思える文章を感じられない作品は、
読んでて少し苦痛です。
なんだか義務感で読み終えた気がします。
好きでもないし美味しいわけでもないけど、
せっかく友達がチャーハンを作ってくれたから、
残さず食べるよ・・・と言った感じです。
私の採点、38点。
(初回なので少し辛く。)

