『あー!Nさん!やっぱりNさんだった!』


デパ地下に寄るために駅地下通路を歩いていたアタシに満面の笑顔で近づく女性



数年前、治療室から異動となり現在は別な病院で働いている初代女医ナーだった。



個人病院の娘さんで跡を継ぐ病院はあるのだが今は勤務医として働いている彼女


アラフォーで女優並みに綺麗でオシャレな嬢様だが仕事が早く気が利き、気さくで可愛らしい女医さんだ。



『久しぶりー!元気にしてた?』


『おぉー!ちかちゃんこそ、元気やったかね?』


『元気、元気!また一緒に遊びに連れてってー!懐かしいなぁ~』とはしゃぐ女医ナー


『うんうん。今日は予定がある?なければご飯に誘うけど』そう言うと



『いつもは暇で恥ずかしいくらいなんだけど、今日は予定があるんだぁ』と苦笑い


『そうなんだ。じゃ、また誘うね(*´∀`)』そう言って手を振った。



そそくさと買い物を済ませ、バスに乗ると女医ナーからメールが。


『リップサービスじゃなくて、今からでもご飯どう?って誘ってくれたのがとても嬉しかったです。

Nさんの優しさによく助けてもらっていたのを思い出しました』


そうかね。他の大人よりお愛想は出来ない不器用なただのおばちゃんをそんなに褒めてくれてありがとさん。


医者に限らず皆、それなりに社会的な繋がりを大切に人間関係を保って生活しなくちゃならないことが多くて


その付き合いの中にはリップサービスで成り立つ関係もあるのだろう。特に医者っていう立場で働く女医ナーは。


もともと子供のように純朴な部分もある彼女はそのうわべの関係に疲弊する時もあるのかもね。



アタシみたいに自分が関わりたいと思う人としか関わらないなんてこと、なかなか出来ないだろうから。


近いうちに女医ナーと関わりのあったスタッフに声をかけてどこかで昔話と近況報告会を準備しようと思ったよ



話に花を咲かせて笑ってお互い、元気をシェアしなくちゃ。


リップサービスなしの有言実行!



これが親方流!!